骨粗しょう症を防ぐ効果もある魚の水煮缶
ツナ缶の材料となるマグロなどの回遊魚には、イミダゾールジペプチドのアンセリンが豊富に含まれている。ヒトを対象とした研究では、筋肉疲労や精神的な疲労、眼精疲労の軽減効果も報告されている。
「アンセリンは、魚の筋肉部分に豊富。マグロやカツオは身100g中600〜1000mg程度のアンセリンを含有する場合もある」(マルハニチロ中央研究所課長で農学博士の玉井忠和さん)。
和洋女子大学家政学部健康栄養学科教授の柳澤幸江さんは、鮭やサバに豊富なビタミンDとカルシウムにも着目。
「1/2缶程度食べるだけで、『日本人の食事摂取基準2020年版』にある成人女性のビタミンD1日目安量、8.5μgを十分に満たすことができる。ビタミンDは腸管でのカルシウム吸収を促すので、両方の成分を一緒にとれる魚の水煮缶は骨の健康を考えるととても効率がいい。骨量を維持して骨粗しょう症を防ぐために日々とっておきたい食材だ」と語る。
魚の水煮缶はここがいい
□1/2〜1缶でたんぱく質がしっかりとれる
□筋肉がつきやすく疲れにくい
□EPA/DHAがとれる
□筋肉がつきやすく疲れにくい
□EPA/DHAがとれる
次回は、「煮汁ごと使って、魚の栄養丸ごと 10分!水煮缶レシピ」を紹介する。
柳澤幸江
和洋女子大学家政学部健康栄養学科教授
和洋女子大学家政学部健康栄養学科教授

取材・文/柳本 操 写真/三村健二 グラフ作成/増田真一 構成/羽田 光