全粒穀物置き換えのポイント

ポイント1[ご飯]

夕食では、玄米は主食にせず、サラダの具にすれば、ダイエット効果大。
全粒穀物は糖質量では精製穀物とあまり変わらないため、たくさん食べていてはダイエットにならない。「夜は身体活動が低下し、代謝が落ちる時間帯のため量を少なめに。主食としてではなく、サラダの具材などに使うと、満腹感を得られながらも量を減らせる」(佐々木さん)。

サラダの具材にすると食べ過ぎ防止に。玄米はオリーブオイルとの相性もよい
サラダの具材にすると食べ過ぎ防止に。玄米はオリーブオイルとの相性もよい

ポイント2[ご飯]

家族には白米を!という場合は炊飯器で同時に「玄米半分炊き」。
自分には玄米、家族には白米を炊きたいときにお薦めなのが、両方を一度に炊く方法。白米、玄米は別々に洗ってとぎ、炊飯器の釜に混ざらないように入れる。そっと水を流し込み、浸水させて玄米モードでスイッチオン。水の量は白米のみのときよりも少し多めにするとよい。

「玄米やせ玉」を作る場合は、玄米を一晩浸けておくと、にぎりやすい柔らかさに
「玄米やせ玉」を作る場合は、玄米を一晩浸けておくと、にぎりやすい柔らかさに

ポイント3[麺類]

十割そば、全粒粉のパスタをチョイス。アルデンテでダイエット効果アップ。
そうめんやうどんなどの白い麺類は、そば粉100%の「十割そば」や全粒粉パスタに置き換えよう。「アルデンテにゆでられたパスタはGI値が低く、消化吸収が緩やかで、血糖値上昇も抑制される。ただし、食べ過ぎはNG。1食80gほどに抑えて」(佐々木さん)。

ポイント4[パン]

全粒粉パンもどきに注意! オリーブオイルと一緒に食べよう。
パンは小麦の胚芽やふすま(ブラン)を取り除かず、丸ごと粉にした「全粒粉」を使ったものを。配合比率を確認して、100%のものを選んで。「パンにはバターよりも良質の植物性脂肪であるオリーブオイルを。一緒に食べることで風味が加わり腹持ちもよくなる」(佐々木さん)。

冷凍食品のピカールで手軽に!フランス産全粒粉を使った「全粒粉パンスライス」549円(税別)。問/ピカール(https://www.picard-frozen.jp/)
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佐々木 巌(ささき・いわお)さん
ウェルネス ササキクリニック(東京都板橋区)院長
佐々木 巌(ささき・いわお)さん 日本大学医学部卒業。医学博士。生活習慣病の治療において、予防栄養学の見地から地中海食を指導している。著書に『美味しくて健康的で太らないダイエットなら地中海式』(大学教育出版)。
石澤清美(いしざわ・きよみ)さん
料理研究家
石澤清美(いしざわ・きよみ)さん 国際中医師、国際中医薬膳師。さまざまな食養生の知識をベースに、自分の体調を見つめ直すことができる料理を提案。著書に『帰って10分でできあがり!超時短つくりおき』(文友舎ムック)。

取材・文/柳本 操 写真/武藤奈緒美、PIXTA レシピ考案・料理・スタイリング/石澤清美 栄養計算/内山由香(食のスタジオ)