チーズはカルシウムが豊富。骨粗しょう症予防にいいほか、専門家によれば、むし歯予防、血圧上昇抑制に役立つ成分も含んでいるとか。また、食べすぎなければ、ダイエットの敵ではなく、どちらかというと味方のほうになりそうです。ヨーグルトとはひと味違う、チーズの魅力についてまとめました。
・チーズはダイエットの味方?骨、むし歯対策にも ←今回はココ
・チーズ研究家に教わるチーズの選び方&ベストレシピ
“チーズは太る”はウソ? 体脂肪になりにくい
乳を固めただけの「フレッシュチーズ」を除き、チーズは熟成の工程を経てつくられる。種類によって異なる風味は、微生物や酵素の働きによって生み出されるものだ。
「乳のたんぱく質がペプチドやアミノ酸に、脂肪が脂肪酸に、乳糖が単糖に分解されることで、複雑な苦み、うまみ、香りが生まれる。熟成期間が長いほど、より複雑になる」と東北大学の齋藤忠夫名誉教授。
味だけでなく、注目したいのはその栄養。たんぱく質が豊富で腹もちがよく、低糖質なため、ダイエット中のおやつにぴったりだ。
とはいえ、チーズは30%程度が脂肪。太るのではと思う人もいるかもしれないが、「チーズの脂肪には体脂肪になりにくい揮発性脂肪酸や中鎖脂肪酸が多い。また、脂肪分解を促進する働きを持つとされるカルシウムが、牛乳のおよそ10倍。熟成の過程でつくられた、カルシウムの吸収を促すペプチド成分も含まれている」(齋藤名誉教授)。