食品を保存するのに、ただ冷蔵庫や冷凍庫に入れるだけではダメ。同じ食材でも保存法、調理法次第でおいしさも栄養価も大きく変わります。栄養を落とさず、100%とる正しい保存法と調理法を、食品保存のプロに伝授してもらいました。第1回は基本編です。

野菜の栄養を100%とる!究極の方法
・野菜の栄養を落とさない!究極の保存術、その基本とは【1】←今回はココ
・野菜の栄養を100%とる!究極の冷蔵テクニック【2】
・野菜の栄養を100%とる!究極の冷凍・解凍テク【3】
・野菜の栄養を100%とる!究極の食べ方テク【4】

 忙しいと、つい食材を買いだめしてしまうもの。冷蔵庫に入れておけば大丈夫、と思うかもしれないが、間違った保存方法では早く鮮度が落ち、ビタミンなどの栄養が減ってしまう。冷蔵保存する際は、紙などで包み、野菜の呼吸、成長を止めて劣化を抑えるのがポイントだ。

 「肉、魚、野菜のどの食材の場合も、すぐに使わない場合は早めに冷凍してしまったほうがいい」というのは食品の冷凍による変化に詳しい東京工科大学名誉教授の梶原一人さん。食材の劣化は温度と時間に関係する。

 「冷凍すれば、ほぼ冷凍した時点の栄養と味をキープできる」という。さらに「正しく解凍すれば、食感も、生の食材を調理した場合と大差は生じない」と新潟食料農業大学食料産業学部 講師の阿部周司さん。

 正しい保存法さえ実践すれば食品の劣化を食い止められるというわけだ。

 栄養を余すことなくとるには、食材の切り方や調理法も大事。栄養の詰まった皮やワタを捨てずに「丸ごと」使う、緑黄色野菜は栄養吸収を高めるために「油ととる」などの“基本の食べ方”を覚えておきたい。

 栄養を無駄にしない食品の保存法・調理法のルールを紹介する。