食品を保存するのに、ただ冷蔵庫や冷凍庫に入れるだけではダメ。同じ食材でも保存法、調理法次第でおいしさも栄養価も大きく変わります。栄養を100%とる正しい保存法と調理法を、食のプロに伝授してもらいました。今回は食材の栄養をキープするための冷凍・解凍テクニックをお伝えします。
・野菜の栄養を落とさない!究極の保存術、その基本とは【1】
・野菜の栄養を100%とる!究極の冷蔵テクニック【2】
・野菜の栄養を100%とるための究極の冷凍・解凍テク【3】←今回はココ
・野菜の栄養を100%とる究極の食べ方テク【4】
細胞を守って栄養・おいしさをキープ
肉や魚介類はもちろん、野菜の多くは冷凍保存できる。ただし、「冷凍すると細胞内の水分が結晶化して膨れ、細胞が壊れるため、解凍時に水分と一緒に栄養成分も流出してしまう」(東京工科大学名誉教授の梶原一人さん)。そのため、冷凍前に「加熱する」「塩を振る」などして食材中の水分を減らし、できるだけ細胞が壊れないようにするのが栄養を逃さないポイントだ。
さらに、「乾燥とニオイ移り防止のためラップで密閉し、ジッパー付き保存袋に入れて空気を抜くこと。冷凍の目安は長くても1カ月程度」(1963年に創立。料理教室や出版、調査研究などを行うベターホーム協会)。
解凍後は、加熱調理するのがお薦め。「冷凍した食材は短時間で味がしみこみやすく、調理時間を短縮できるというメリットも」(梶原さん)。