肩こり軽減のために肩を揉んでいた人、今日からは鎖骨周囲をほぐしてみませんか。鎖骨まわりの皮膚をゆるめることで筋肉が動きやすくなり、肩こりや緊張性の頭痛、むくみが一気に改善するという方法です。今回は、鎖骨と肩こりの関係についてご紹介します。

・鎖骨の動きが悪いと肩が凝りやすい リュックも注意【1】←今回はココ
肩こり改善の新常識 鎖骨まわりをつまんでゆるめる【2】
・目的別の鎖骨つまみで、頭痛やむくみを改善【3】

鎖骨まわりをつまんで揺らすだけで、すっきり!

 デスクワークやスマホの見過ぎなどで肩がガチガチになっている人は多い。マッサージしてもすぐまた凝るという人は、まず「鎖骨」の動きを良くすることが肩こり解消への近道だ。

鎖骨の動きを良くすることが肩こり解消の近道!?
鎖骨の動きを良くすることが肩こり解消の近道!?

 これまで多くの肩こりに悩む人への施術を行ってきた人間総合科学大学の吉田一也准教授は、「肩こりを訴える人では鎖骨の動きが悪いことに気がついた。そこで鎖骨まわりの筋肉の動きを良くする『鎖骨つまみ』をしてもらうと、凝りが解消する人が多かった」と話す。

 一見、関係がなさそうな鎖骨と肩こり。それなのになぜ鎖骨つまみで肩こりが改善するのか。

 鎖骨は、体の前面中心にある胸骨(きょうこつ)と胸鎖関節(きょうさかんせつ)でつながっていて、ここを起点に鎖骨を動かすと肩が大きく動かせる。一方、鎖骨を動かさないと、肩の動きが制限され、結果として、周囲の筋肉が動きにくく肩が凝る。

 また、「鎖骨の下には神経や血管、リンパ管などが通っている。猫背などの悪い姿勢により圧迫されたり、鎖骨の動きが悪くなると、血液やリンパの流れが滞り、重だるさや痛み、むくみの原因になる。神経が圧迫されれば、しびれにもつながる」と吉田准教授は説明する。

 まずは、鎖骨がしっかり動いているか、手を当てながら腕を動かして確認しよう。鎖骨が大きく動いていればOK。動きが悪ければ、肩が凝りやすいはずだ。

 「鎖骨まわりが脂肪で埋もれている人も、鎖骨の動きが悪くなっている可能性がある。使わないところに脂肪はたまりやすい」と吉田准教授は指摘する。鎖骨つまみで肩こりを解消しよう。