肩こり軽減の新常識「鎖骨つまみ」。 鎖骨まわりの皮膚をゆるめることで筋肉が動きやすくなり、だる重かった肩が軽くなります。今回は、つまむ部分を少し変えた応用編を紹介。首こりや緊張性頭痛、四十肩・五十肩対策の"つまみ方"を紹介します。

鎖骨の動きが悪いと肩が凝りやすい リュックも注意【1】
肩こり改善の新常識 鎖骨まわりをつまんでゆるめる【2】
・目的別・鎖骨つまみで首こりがラクに、四十肩対策にも【3】←今回はココ

頭を支える筋肉の凝りを耳下でゆるめ、首こり、緊張性頭痛の対策を

 首こりや、筋肉の緊張によって起こる緊張型頭痛に効果があるのが、「耳下つまみ」。頭を側方に向けたときに浮き出る「胸鎖乳突筋(きょうさにゅうとつきん)」の凝りをゆるめる。

 胸鎖乳突筋は側頭部と鎖骨をつなぎ、首の前で頭の重さを支えている筋肉。そのため、パソコンやスマホを見るときに首が前に出る姿勢が続くと緊張する

 最も効果を実感できるのが、胸鎖乳突筋が側頭部につながる耳の下の部位をつまむ方法だ。さらに、鎖骨と胸鎖乳突筋との接合部のもほぐしておこう。「胸鎖乳突筋の周囲には大きな血管やリンパ管があり、ここをゆるめると流れが良くなり、顔の血色や、むくみ、二重あごも改善する」と人間総合科学大学の吉田一也准教授。

つまむのは耳の下、鎖骨の付け根

つまむのは耳の下、鎖骨の付け根

 胸鎖乳突筋は、胸骨や鎖骨と側頭部を結ぶ筋肉。首を曲げたり回転させたりするときに使い、重い頭を支えるので凝りやすい。つまむポイントは、耳の下であごの“エラ”の後ろ。「筋肉」ではなく「皮膚」をつまむこと。胸鎖乳突筋の近くには頸動脈が走っているため、むやみにほぐさない方がいい。