ふくらはぎがむくんでツラいとき、足首を曲げ伸ばしするとラクになります。その足首の中心にあるのが距骨で、この骨のゆがみを改善することがむくみの改善にもつながるといいます。ほかにもたくさんのうれしい効果が!第1回は距骨のしくみと基本ケアについて解説してもらいました。

・足首の「距骨」がゆがむと、ふくらはぎがむくみやすい【1】←今回はココ
足首の「距骨」のゆがみには2タイプ 腰痛にも影響【2】
足首の「距骨」ゆがみタイプ別ストレッチで、姿勢が整う【3】

距骨がゆがむと、ふくらはぎの筋肉が働きにくくむくみやすい

 「距骨(きょこつ)」という骨の存在を知らない人も多いだろう。下のイラストのように、体の土台である足首の中心部分にある。

距骨とは…足首の中心部分にある骨。足首の可動域や第2の心臓といわれるふくらはぎの筋ポンプ作用を左右する。動きが悪いとむくみや冷えの一因に
距骨とは…足首の中心部分にある骨。足首の可動域や第2の心臓といわれるふくらはぎの筋ポンプ作用を左右する。動きが悪いとむくみや冷えの一因に

 柔道整復師でフォルトゥーナ院長の志水剛志さんによると、「最大の特徴は、足の骨の中で唯一筋肉についていない自由な骨であること」だという。

 「距骨は、足=フットの一番上、かつ脚=レッグの一番下にある。つまり、両方のつなぎ目に当たる位置にあり、ボールベアリングのような滑る動きで重力や衝撃を受け止めて、歩く、立つといった動作を滑らかにする役割を担っている。筋肉についていないからこそ可能な動きだが、その分、不安定でゆがみやすい」(志水さん)。

 志水さんによると、距骨がゆがむと足首の関節の動きが悪くなり、連動するふくらはぎの筋肉の動きも悪くなるため、血液を心臓に戻す筋ポンプ作用が落ちて静脈やリンパの流れも滞る。それがむくみや冷えの一因となるという。

 「むくみ解消のためにふくらはぎをもむのもいいが、距骨のゆがみを正すほうが確実で早道」と志水さん。まずは基本の3つの足マッサージから始めよう。