「私が描く、選ぶ、動き出す。」―― 新生・日経xwoman(クロスウーマン)がスタートしました。変化の速い時代、私たちはどんな選択をしてどんな道を歩んでいくのか。自分らしく動き出そうとする私たちの一歩を語り、世代を超えて、次の勇気や力につながっていくサイトを目指しています。本特集では、この1~2年に仕事や生活面で大きな「変化」を経験している方たちの声を集めました。各界で活躍する11人をインタビューしたほか、300人以上の読者にアンケートを実施。今回紹介するのは、新製品や未知の体験の「応援購入」を手がけるWebサイト「Makuake」を運営する中山亮太郎さん。消費や流通の変化を受けながらも「日本のモノづくりに光を当てていきたい」という中山さんに話を聞きました。

「コロナ下で掲載が増えたのは、食品のお取り寄せ。『シェフがつくるチーズケーキ』や『一流レストランのパスタソース』といった商品が人気でした。世の中の人々がコロナ下のライフスタイルに順応しつつ、心の豊かさを失わないという流れだと感じました」
「コロナ下で掲載が増えたのは、食品のお取り寄せ。『シェフがつくるチーズケーキ』や『一流レストランのパスタソース』といった商品が人気でした。世の中の人々がコロナ下のライフスタイルに順応しつつ、心の豊かさを失わないという流れだと感じました」
●中山亮太郎さんの変化
日本のモノづくりの力を再認識して、作り手の思いとつながる次世代の消費スタイルをつくりたいと強く思うように

●背景
日本全国の中小企業に光が当たっていない実情、コロナ禍による社会変化

●今の自分を支えるもの
・企画から生産まで一気通貫でできる日本の生産者
・創業時から相談し合える仲間、思いを同じくしたメンバーたち
・実直に家業を守る跡継ぎたち

日本のモノづくりの底力をコロナ下で感じた

 「創業100年の老舗靴店がつくるレザースニーカー」「スマホでタップするだけで自家焙煎ができるコーヒーロースター」「家族の絆を強くする親孝行映像サービス」……といった新商品のプロジェクトやサービスを紹介しているWebサイト「Makuake」。ユーザーは「応援」したいものが見つかれば、「購入」という形で後押しする。その運営会社の社長である中山亮太郎さんが感じた変化は、「コロナ下の流通における、デジタルとリアルの関係」だ。

 「新商品の発売手法がガラッと変わりました。これまでなら発表会にバイヤーを呼んでお披露目し、店頭で発売するというスタイル。ところが3密を避けなくてはいけないため、新商品のデビューの場がデジタルへと移行しました」

 消費者にとっても、商品との出合いの場はネットへ。「もしも世の中にインターネットがなかったら、コロナ下の生活にフィットした商品に出合えただろうかと思いました」

 その上で中山さんは「日本のモノづくりの底力」を実感した。

 例えば、「3密を避けられるアウトドアで使うレジャーグッズが欲しい」「家でこだわりのキッチン用品を使って料理を楽しみたい」という声があれば、新潟県の燕三条エリアで包丁や金属洋食器といった製品の企画から商品化までをスピーディーにできる。コロナ下の生活で求められる商品をすぐに世に出せる。

 中山さんは「コロナ下でも、モノづくりや人々のニーズを満たそうとするチャレンジは止まることはなく、むしろ加速している」と感じている。

 「日本には全国津々浦々に製造業の中小企業があり、発想力も底力もある。それなのに諸外国の製品に押されがちなのは、そのよさをフルパワーで生かせていないだけ。僕はそれが悔しいです」