「私が描く、選ぶ、動き出す。」―― 新生・日経xwoman(クロスウーマン)がスタートしました。変化の速い時代、私たちはどんな選択をしてどんな道を歩んでいくのか。自分らしく動き出そうとする私たちの一歩を語り、世代を超えて、次の勇気や力につながっていくサイトを目指しています。本特集では、この1~2年に仕事や生活面で大きな「変化」を経験している方たちの声を集めました。各界で活躍する11人をインタビューしたほか、300人以上の読者にアンケートを実施。今回紹介するのは、国連人口基金東京事務所長・佐藤摩利子さんです。

「長い海外生活の後、久々に日本で暮らすことに胸が躍りましたが、それは最初の1カ月のこと。その後は気持ちが沈むことが増えました」
「長い海外生活の後、久々に日本で暮らすことに胸が躍りましたが、それは最初の1カ月のこと。その後は気持ちが沈むことが増えました」
●佐藤摩利子さんの「変化」
・2017年、都市計画に携わっていた前職を離れ、家族計画に従事する職場に転職
・11年間の海外勤務を経て帰国し、日本国内のジェンダー問題の解決策を模索

●今の自分を支えるもの
・地元・秋田で「おなごのくせに」と言われ続けた悔しさ
・一つひとつ、失敗や障壁を乗り越えて築いたキャリア
・世界規模でジェンダー平等を実現したいというミッション(使命感)
・自分のように「おなごだから」という理由で悔しい思いをする女性をなくしたいという情熱

●挑戦したいこと
・「人口問題」の観点から、日本のジェンダー問題の解決策を啓発する
・「女性のからだの自己決定権」を日本社会に定着させる
・国連職員を目指す若手を育成する

11年ぶりの帰国に胸躍る日々……、しかし

 国連職員、佐藤摩利子さんは、2017年、11年ぶりに日本に帰国し、「国連人口基金(UNFPA)」東京事務所長に就任した

 その前は開発途上国の住宅支援をする「国連人間居住計画(ハビタット)」に20年間務めていたが、「そろそろ日本に戻り、一番取り組みたいと思っていた『女性の支援』をテーマにした仕事がしたい」と考え、日本における国連機関内のポジションを探した。

 「UNFPA東京事務所長のポストが公募されていることが分かり応募しました。『女性が輝く社会』と銘打って、日本もジェンダー面で変革を起こしているのだろうという淡い期待もありました」

 久々の日本での生活に、最初の1カ月は心が躍った。「ああ、やっぱり日本は治安はいいし、ごはんはおいしいし、最高!」と。しかし、だんだんと気持ちが落ち込むことが増えていく