女性ホルモンの減少や、スマートフォンの使い過ぎなどが影響する、手指の痛みやこわばり、変形。「若いころのように手を動かせない」と実感している人も多いかもしれません。今回は、手の痛みや変形の対策に有効な2つのストレッチを手の専門医に教わりました。また、手の悩み別セルフケアと治療法を一挙にまとめたので参考にしてください。

一生使える手の整え方
・手の専門医に聞く 手の痛みやこわばりの基礎知識【1】
・ストレッチ、スマホの持ち方で手の痛みやこわばりを防ぐ【2】←今回はココ
・筋膜のアプローチで手の不調を改善【3】
・皮膚科医に教わる手荒れ対策、ハンドクリーム選び【4】

手指の負担を減らして日頃からストレッチで伸ばそう

 手指への負担を減らすためには、スマートフォンを片手で持たないようにするなど、普段の手の使い方に気をつけることが重要(前回紹介)。
 さらに、手指をよく使った後はしっかり休ませ、ストレッチで手指の腱や筋肉を気持ちよく伸ばすことも忘れずに。

手のひらを反らすストレッチは、手指を曲げる屈筋腱をゆっくり伸ばすうえで効果的。ドケルバン腱鞘炎や母指CM関節症、ばね指などの予防につながる」と柏Handクリニック院長の田中利和さん。

stretch1:手のしびれ、こわばり予防に効果あり!

手のひら反らしストレッチ

片方の腕を真っすぐ前に突き出し、同じ側の手のひらを上に向ける。反対の手で指を押さえ、手首を下に向けて手のひらを反らせる。十分に反ったところで30秒キープ。反対側も同様に
片方の腕を真っすぐ前に突き出し、同じ側の手のひらを上に向ける。反対の手で指を押さえ、手首を下に向けて手のひらを反らせる。十分に反ったところで30秒キープ。反対側も同様に

 また、手首を反らせてキーボードを打つなど、手首(手関節)に負担をかけることが多いと、ひじの外側に痛みを生じる要因になることも。その場合は、下の“手の甲押しストレッチ”を行うのがお薦めだ。

stretch2:ひじの痛み予防に効果あり!

手の甲押しストレッチ

(1)壁を横にして立ち、片方の腕を壁の方に真っすぐ伸ばして、手の甲を壁につける。(2)少しずつ手の甲を外側に向けていき、最も痛みを感じる場所に来たら、そのまま30秒キープ。反対側も同様に
(1)壁を横にして立ち、片方の腕を壁の方に真っすぐ伸ばして、手の甲を壁につける。(2)少しずつ手の甲を外側に向けていき、最も痛みを感じる場所に来たら、そのまま30秒キープ。反対側も同様に