しっとりなめらかな手を保つためにはどうすればいい?皮膚科医に手荒れ対策について教わりました。消毒も兼ねる、手の小ジワも防ぐなど、いまや多様になったハンドクリームの選び方のポイントも紹介!目的、機能、症状の3つの点から主なハンドクリームをガイドします。
一生使える手の整え方
・手の専門医に聞く 手の痛みやこわばりの基礎知識【1】
・ストレッチ、スマホの持ち方で手の痛みやこわばりを防ぐ【2】
・自分でできる筋膜ケアで、手の痛みやこわばり対策【3】
・手の乾燥や老化を防ぐ 正しいハンドクリームの使い方【4】←今回はココ
「皮脂の落とし過ぎ」による手荒れを防ぐ
コロナ禍で手洗いや手指消毒の機会が増え、手指が乾燥しないようハンドケアに気を配っている人は多いはず。そんな中、うっかりしやすいのが、手洗いのすすぎの際に使うお湯の温度。
「寒くて手が冷えやすい冬は、他の季節に比べて、使うお湯の温度が高くなりがち。熱めのお湯は肌の潤いを保つために必要な皮脂を落としやすい。もともと皮脂腺の少ない手肌は、手洗いの度に熱めのお湯で何度もすすぐことで、より乾燥が進みやすくなる」と、タナベ皮フ科クリニック院長の田邉和美さん。しかし冷たい水ではすすぎが不十分になることも。「少し冷たいと感じるくらいのぬるま湯がお薦め」(田邉さん)。
また、手洗いや手指消毒後にハンドクリームを塗る習慣も広く定着してきているが、「手の甲全体にパパッと塗っておしまい、というケースも少なくない。1本1本の指や爪まわりまで丁寧に塗ることが、乾燥や手荒れ予防のために大切」(田邉さん)。
なお、水仕事が多い、紙や段ボールを良く扱う、といった作業でも皮脂が奪われ、手湿疹の要因に。「外部の刺激から手指を守るためにも、水仕事などの際はゴム手袋を着けるなどしてガードを」(田邉さん)。また、アトピー素因やアレルギーによって、赤みや腫れ、強いかゆみなどが生じることも。
「アレルギーが原因の場合は、パッチテストでアレルゲン(原因物質)を特定し、接触を防ぐことで改善も可能。症状がひどい場合は皮膚科で相談を」(田邉さん)
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