生来の“脳の特性”による発達障害。周りとの違いが際立つ場合には小児期に発覚することが多いのですが、第1回では、なぜ、大人になってから発達障害だったと気づくのか、第2回では、大人になってから見つかることの多いASDとADHDのそれぞれの特徴について紹介しました。今回は、発達障害があって問題無くすごすために知っておきたい、陥りやすいトラブルや困りごと、それぞれの対処法について紹介していきます。

大人の発達障害の見極め方と対処法
【第1回】「当たり前」ができないのは脳の特性? 大人の発達障害
【第2回】大人になり気づきやすい発達障害 ADHD、ASDとは
【第3回】“自己否定感”を生む発達障害 自分を知ることでラクに ←今回はココ

 大人になって気づくこともある「発達障害」は、脳の特性によるもの。生まれつき得意・不得意な分野が極端で、同じようなミスを何度も繰り返したり、本人は意図せずまわりに不快な思いをさせてトラブルを引き起こすことがあるが、「その特性が生活に困難をきたす障害になるかどうかは環境次第」と国立障害者リハビリテーションセンター研究所の和田真室長は強調する。職場や家庭の環境や、人との接し方、物事の取り組み方を工夫することで、トラブルを少なくすることは可能だ。