断片的な情報を組み合わせて個人情報を特定する「モザイクアプローチ」が問題になっている。SNSに投稿されている断片的な情報をもとに個人情報を入手する手口だ。「モザイクアプローチ」を防ぐ方法をはじめ、SNSを使う際に気を付けておきたいポイントをSNSトラブルに詳しい弁護士法人ATBの藤吉修崇さんに聞いた。
著名人ではない一般人でも個人情報を特定される可能性がある
「〇〇線に乗り遅れた」「家の近くに新しいカフェができた」――何気ない日常をSNSに投稿したことがきっかけで、思わぬトラブルに巻き込まれるかもしれない。
TwitterやInstagram、YouTubeなどのSNSに投稿した文章や画像、動画から少しずつ情報を組み合わせ、個人情報を特定する「モザイクアプローチ」が問題になっている。2019年9月には 女性アイドルがSNSに投稿した自撮り写真に写った背景や瞳に写り込んでいた景色で、最寄り駅を特定した男が自宅を特定して待ち伏せ。女性はマンションのエントランスで男にわいせつ行為をされるなど事件に発展している。
「著名人だけでなく、SNSを使っている人なら誰しも個人情報を特定されて身バレする可能性がある」と話すのは弁護士の藤吉修崇さん。
モザイクアプローチをはじめ、誹謗(ひぼう)中傷や名誉毀損などインターネット関連の相談を年間1000件以上受けている藤吉さんにSNS投稿する際のセキュリティリスクと注意点を聞いた。