エクセルの表から、指定した条件に合致するデータを取り出したい場合があります。例えば、名簿から、試験で指定した点数以上を獲得した人だけに絞りたいといったケース。「オートフィルター」機能を使えば、簡単に特定の条件に絞ったデータを抽出することが可能です。さらに、手間のかからない別の方法もあります。

 特定の条件に絞ったデータを抽出する方法はいくつかありますが、一番スタンダードなやり方は「オートフィルター」機能を使う方法です。ある英会話スクールの生徒名簿を例にご説明しましよう。まず、表を「テーブル」に変換します。

表の任意のセルを選択しておき、「挿入」タブから「テーブル」ボタンをクリックする
表の任意のセルを選択しておき、「挿入」タブから「テーブル」ボタンをクリックする

 表の範囲は自動で認識されます。もし1行目に「生徒一覧」など表のタイトルを入力していて、1行目までデータ範囲に含まれてしまう場合は、2行目以降を指定します。

2行目以降を指定する方法。「$A$1」部分を手動で「$A$2」と修正すると、2行目以降を指定できる。または、テーブル化したい表の範囲をドラッグしてもよい
2行目以降を指定する方法。「$A$1」部分を手動で「$A$2」と修正すると、2行目以降を指定できる。または、テーブル化したい表の範囲をドラッグしてもよい
表がテーブルに変換された。見出し行には「フィルター」ボタンが追加されている
表がテーブルに変換された。見出し行には「フィルター」ボタンが追加されている

 テーブル化すると、1行おきに色が塗られるので、表が見やすくなります。また、表に「フィルター」ボタンが表示され、データを抽出しやすくなります。例えば、「渋谷校」に所属する生徒だけに絞り込むには、次のように操作します。

「所属校」欄のフィルターボタンを押す。「すべて選択」のチェックボックスをクリックしてチェックを外した後、「渋谷校」のチェックボックスをクリックしてチェックを入れる
「所属校」欄のフィルターボタンを押す。「すべて選択」のチェックボックスをクリックしてチェックを外した後、「渋谷校」のチェックボックスをクリックしてチェックを入れる

 さらに、TOEICの点数で「800点」以上を獲得した生徒だけを表示してみましょう。数値の場合は、指定した値以上(または以下)や指定した値の範囲内などに絞ることも可能です。さらに、「トップ10」も抽出できます。「TOIEC点数」欄のフィルターボタンを押すと、「数値フィルター」というさきほどはなかった項目が表示されています。ここから、抽出したい数値の条件を指定できます。

「TOEIC点数」欄のフィルターボタンを押して「数値フィルター」を選ぶ。「指定の値以上」を選ぶ
「TOEIC点数」欄のフィルターボタンを押して「数値フィルター」を選ぶ。「指定の値以上」を選ぶ

 なお、フィルターを解除するには、再度フィルターボタンを押して、メニューから「○○からフィルターをクリア」を選べばOKです。