2020年度、課長相当職以上の管理職に占める女性の割合は 12.4%でした(厚生労働省、雇用均等基本調査)。19年度の11.9%から0.5ポイント上昇しましたが、まだまだ女性の管理職登用は課題です。そんな中、東証一部上場企業には、自分の目標とするキャリアを築き、課長として活躍する女性たちがいます。どのような思いで仕事と向き合っているのでしょうか。今回は、ジンズのプロダクトデザイン室ディレクターの赤羽民さんに話を聞きました。
2004年 東京藝術大学大学院機能性デザイン専攻 修士課程修了
2005年 ジンズ 入社 商品企画部デザイナー
2010年 転職 モバイルアクセサリー商品開発担当
2011年 ジンズ 再入社 商品企画部デザイナー
2021年 プロダクトデザイン室ディレクター就任
【家族構成】 夫
入社時のデザイナーは4人、即戦力として活躍
私は大学院で「プロダクトデザイン」を学びました。プロダクトデザインとは製品の美しさやたたずまいといった「見た目」の追求と同時に、製品の使いやすさも追求する分野です。簡単にいうと「おしゃれだし、使い勝手もいい」製品を製作するのがゴールですね。学ぶ過程で「人の役に立ち、そのデザインを追求する仕事がしたい」という思いを強くしました。
ジンズは学生時代に都内の店舗を利用していて「店舗はおしゃれだし、めがねも素敵だな」という印象を持っていました。就職を意識し始めたころから、めがねはまさに人の役に立ち、デザインの追求もできるものではないか。そう考えて、ジンズへの入社を決めました。
商品企画部のデザイナーとして採用されました。商品企画部の仕事は新しいめがねを生み出すことです。例えば、「スポーツに使えるめがね」「子ども用のめがね」といったコンセプトを立ち上げ、そのデザインを考えます。当時、ジンズのデザイナーは私を含め、たった4人。ジンズが企画・開発するめがねのほぼすべてのデザインに関わることになります。
入社直後から私のプロダクトデザイナーとしてのキャリアにとって、非常に重要な案件を手がけることになりました。ジンズの旗艦ブランド「Airframe(エアフレーム)」の企画と開発です。新しい素材、新しいコンセプトのめがねで、まさに0からのスタートでした。