国の目標が「2020年までに指導的地位に女性が占める割合が少なくとも30%程度」だったにもかかわらず、2020年度の雇用均等基本調査(厚生労働省)では、課長相当職以上の管理職に占める女性の割合は12.4%にとどまり、女性の管理職登用は課題です。そんな中、自分の目標とするキャリアを築き、課長として活躍する女性たちは、どのような思いで仕事と向き合っているのでしょうか。インタビューで明らかにします。今回はスノーピーク 未来開発本部 Apparel開発課 マネージャー 清水友香里さんです。

清水友香里(しみず・ゆかり)さん 34歳
清水友香里(しみず・ゆかり)さん 34歳
スノーピーク 未来開発本部 Apparel開発課 マネージャー 
課長(マネージャー)職に任命は、入社3年目、31歳
【略歴】
2010年 京都女子大学 家政学部 生活造形学科 卒業
2010年 アパレルメーカーに販売職として入社 2012年に退社
2012年 文化ファッション大学院大学 ファッションビジネス研究科 ファッションクリエイション専攻 ファッションデザインコース 入学
2014年 同上 卒業
2014年 大学院の外部講師の下でファッションカタログの創刊に携わる。商品企画、生産管理アシスタントを務める
2015年 スノーピークに入社 Apparel開発課に配属
2018年 マネージャーに昇進

【家族構成】単身

大学院で服飾を学び直し、新設のアパレル開発課に配属

 ものづくりが好きなのは、祖母の影響です。祖母は和裁も洋裁も上手で、私は、日常の中で身に着けるものが、人の手から生まれることの素晴らしさに慣れ親しんで育ちました。

 服は、人を飾ることができ、人を幸せにできる。そういう本質的なところに魅力を感じ、大学では服飾を学びました。卒業後はレディースカジュアルのアパレルメーカーに就職。アパレル業で働くことにやりがいを感じていましたが、服飾の分野は非常に幅広いので、もっと知識や技術を身に付けたいという気持ちが日々増していきました。そこで、思い切って退職し、文化ファッション大学院大学に進学。学びを深めるだけでなく、制作を通じて自分が何をやりたいのかも突き詰めることができ、首席で卒業することができました。

 スノーピークで、現社長の山井梨沙によってアパレル開発課が立ち上がったのが2014年。私はその翌年に入社しました。大学院時代、自然のよさを洋服の中にどうやって表現できるかといったことをテーマとして制作活動をしていたので、スノーピークの掲げる「自然の中で心地よく過ごすための服づくり」という理念に、非常に共感していました。「ここしかない!」という気持ちで就活に臨み、入社に至りました。

 設立されたばかりの課だったため、入社当時は生産管理、営業も含め5人という小さな組織でした。アシスタント業務から始め、周囲のメンバーの動きを見ながら、仕事を覚えていきました。