国の目標が「2020年までに指導的地位に女性が占める割合が少なくとも30%程度」だったにもかかわらず、2020年度の雇用均等基本調査(厚生労働省)では、課長相当職以上の管理職に占める女性の割合は12.4%にとどまり、女性の管理職登用は課題です。そんな中、自分の目標とするキャリアを築き、課長として活躍する女性たちは、どのような思いで仕事と向き合っているのでしょうか。今回は、イオンモール大牟田のオペレーションマネージャーを務める柿原ゆうさんに話を聞きました。
2009年 イオンモール入社。イオンモール堺北花田(大阪府)、イオンモール高岡(富山県)で営業担当(業種担当・販促担当)として従事
2014年 産休・第1子出産・復職
2015年 九州・沖縄事業部 営業サポートグループへ異動。エリア販促担当を務める
2016年 産休・第2子出産・育休
2017年 復職。営業チームリーダーとして「ハピネスモール」エリア取り組みを推進
2018年 九州・沖縄事業部 営業サポートグループ マネージャーに昇格
2018年9月 転居停止制度を利用し地元にあるイオンモール大牟田でオペレーションマネージャーを務める
【家族構成】 夫と息子2人(7歳・5歳)の4人家族
自分たちのベストなライフスタイルを話し合った結果…
学生時代は国際文化について学び、アルバイトも税務署や選挙関連の仕事で、デベロッパー業界とはほぼ無縁でした。ただ、就活で自分の進路について考えたとき、家族でショッピングモールに出かけた際の幸せな記憶を思い出し、老若男女が笑顔でいられる空間をつくることに興味が湧いてきました。その頃は「理想の社会貢献」について考える機会が多々あり、社会貢献に関心が高まっていた時期でもありました。イオンモールでは、買い物のレシートを通じて消費者が直に社会貢献活動に関われる仕組みを提供しており、その方法にも共感し、入社を決めました。
入社後に配属となったのは大阪府のイオンモール堺北花田。営業担当として、専門店の販促を一緒に考えることなどが業務内容でした。慣れない土地で、周囲の人たちの気遣いやサポートをありがたく受けながら、職場に慣れていきました。当然のことながら当初はうまくいかないことも多く、泣きそうになったことも。ですが、もともと負けず嫌いなので、苦しいときも「負けないぞ」という気持ちで乗り越えていました。大阪府の次は富山県、その次は九州エリアというように、全国を転々としていきました。
2011年、大阪府勤務のときに結婚。14年に第1子を、16年に第2子を出産しました。この仕事は転勤がつきものです。年の差夫婦ということもあり、長期的に考えたときに私たち家族にとってどのようなライフスタイルがベストなのかを夫とよく話し合った末、私が仕事を続け、夫は主夫になって私の勤務地に一緒に転居することを選択しました。そのため、産休・育休後はスムーズに復帰できるよう、上司や人事部にも相談した上で職場復帰をしました。
私はもともと、昇進したいという気持ちをそれほど強く持っていませんでした。しかし、自分が世帯主となったことで、キャリアに対する意識や意欲が大きく変わっていきました。今は「第一線で活躍できる経営者になりたい」という夢を持つようになり、それに向かって進んでいるところです。