2019年度、課長相当職以上の管理職に占める女性の割合は 11.9%にとどまりました(厚生労働省、雇用均等基本調査)。そんな中、東証1部上場企業では、どのような課長職の女性たちが活躍しているのでしょうか。今回は、日本電産の経営企画部で働くDX推進室長・宇野明子さんです。

宇野明子(うの・あきこ)さん(42歳)
宇野明子(うの・あきこ)さん(42歳)
日本電産株式会社 経営企画部 DX推進室長
■課長(リーダー)職昇格は、入社19年目、41歳
【略歴】
2001年 関西外国語大学卒業
2001年 日本電産へ入社 海外営業部に配属
2006年 主任に昇格
2007年 米国日本電産へ出向 米国駐在
2008年 帰国 海外営業部へ復帰
2008年 第1子出産のため産休・育休取得
2009年 海外営業部へ復帰
2013年 課長代理に昇格
2014年 休職。渡米し、マサチューセッツ州Hult International Business School(Hult IBS)の1年コースでMBA(経営学修士)取得
2016年 第2子出産のため産休・育休取得
2017年 復帰、グローバルビジネス統括本部(現グローバル営業統括本部)へ異動
2019年 グローバル営業統括本部 マーケティング・営業推進グループ 課長職昇格
2020年 グローバル営業統括本部 マーケティング・営業推進グループ グループリーダー(次長職)昇格
2021年 経営企画部 DX推進室長を兼務
2021年 兼務解除により経営企画部 DX推進室長

【家族構成】
夫と息子2人(12歳・4歳)の4人家族

入社6年目、抜擢され米国へ赴任

 私には「海外で働きたい」という夢があり、海外で働く可能性のある日本電産に入社しました。希望通り海外営業部に配属され、初めから英語を使った海外とのやりとりなどを手掛けることができました。2006年に海外営業部の主任に昇格して3~4人の部下を持ち、入社6年目の翌2007年には、後輩社員2人と共に、米国に駐在。

 米国に行く前に「駐在員をやってみないか」と直属の上司から打診されたとき、「なぜ私なのでしょうか」と聞くと、「活躍してくれるだろうと思うから」という回答が返ってきました。

 日本電産には、こんなふうに、社風として若手にチャンスを与えてくれる文化が大いにあります。その上司は、仕事上の判断で「女性だから、男性だから」という要素を入れることが全くなく、若手が経験を積むことを大切に考えてくれる人でした。

まるでベンチャー企業のような在米生活

 米国に赴任した私たち3人のミッションは、「米国で直接取引の仕組みを作ること」「オフィスを設立すること」の2つ。行った場所はテキサス州のヒューストンで、Hewlett-Packard(ヒューレット・パッカード)やDell(デル)といった世界的なハイテク系の企業のある都市です。

 しかし、オフィスに届く予定だった机や椅子が届かず、2週間ほど床の上で仕事をするありさまでした。お客さんとのやりとりでは、交渉がタフなのはもちろんですが、交渉している間に相手が感情的になり、顔を真っ赤にして怒鳴られたことも。

 一方で、米国人の仕事の生産性の高さから学ぶことも非常に多かったです。忙しいときは昼夜問わず仕事をし、仕事に対するコミットメントが高い半面、メリハリを持って仕事とプライベートを分けている。若くしてそれを見聞きしたことが、経験値を上げてくれました。