2020年度、課長相当職以上の管理職に占める女性の割合は 12.4%でした(厚生労働省、雇用均等基本調査)。2019年度の11.9%から0.5ポイント上昇しましたが、まだまだ女性の管理職登用は課題です。そんな中、東証1部上場企業には、自分の目標とするキャリアを築き、課長として活躍する女性たちがいます。どのような思いで仕事と向き合っているのでしょうか。今回は、本田技研工業の日本本部営業企画部モビリティサービス推進課で働く山下麻子さんを紹介します。
1999年 新潟大学卒業
1999年 印刷会社入社、IT事業部に配属
2003年 本田技研工業入社 営業IT室にて、新機種キャンペーンサイトやディーラーシステムの企画・運用を担当
2011年 ディーラーシステム再構築プロジェクトのPL代行として、プロジェクト推進
2014年 産休・育休取得
2015年 職場復帰、Honda Total Careプロジェクトにて、システム企画を主に推進
2016年 産休・育休取得
2017年 職場復帰、チームリーダー
2018年 営業企画部 モビリティサービス推進課に異動、同課 主幹に昇進
日本コネクテッドプロジェクトのPMとして、プロジェクト推進
オンライン販売プロジェクトのシステム企画を主に推進
2021年 同課 課長に昇進
【家族構成】 夫と息子2人(5歳・7歳)の4人家族
ASIMOを見て感動。中途採用でIT推進部門に
私は印刷会社のIT事業部を経て、2003年に本田技研工業(以後、Honda)に入社しました。たまたま訪れたロボット博覧会「ROBODEX2003」で、Hondaが開発した本格的な二足歩行ロボット「ASIMO(アシモ)」を見て、言葉にはできないくらい感動したのが直接の理由です。「『ドラえもん』の世界が実現するかもしれない! こうした取り組みもしている会社だったら、世の中が求めているものを実現していけるのではないか」と感じました。
前職では美術館のウェブサイト制作や企業のeラーニングや求人サイト企画を担当していました。自分たちが納入したITシステムを、基本的には納入先の顧客が運用することになるため、そのときから自分自身もサービスを運用する側に関わりたいという希望がありました。Hondaが中途採用の人材を募集していたIT推進部門の業務内容は、その希望がかなうものでした。
IT活用でサービス展開を効率化し、自動車のセールスに活用する。今までリーチできなかった顧客にアプローチする。そのためのシステム開発を推進する……。入社から現在の部署に異動するまでの約15年間は、ITを軸としたこうした業務を手掛けました。
システム開発は基本複数の部門やメンバーがチームとなって業務を遂行します。キャリアを積むごとにチーム内でのリーダー的な役割を担うことも増えていきました。ポンッと若手に責任ある立場を与える。これはHondaの会社の文化でもあるのではないかと感じています。