買い物や飲食店を利用する際に、当たり前のように目にするポイントサービス。政府による「マイナポイント」など、ポイント発行が急拡大するなか、上手にポイントをためるにはどうしたらいい? 私たちが損をせず、制度を十二分に生かして働いていくために必要な「仕事とお金と制度」の基本を取り上げる連載「ハタラク×お金カレンダー」。ファイナンシャルプランナーで社会保険労務士の川部紀子さんが解説します。
今年に入り、継続的な物価の上昇、株価の大きな変動など、少々不安になる展開に見舞われています。自分でできることは限られているので、「お得なもの」は取りこぼしたくありませんよね。今回は、「共通ポイント」やキャッシュレス決済に伴うポイント還元について解説していきます。政府のマイナポイント第2弾も進行中ですし、今後に向けて自分なりの活用方法を考えてみましょう。
「ポイントはお金として使う」が主流に
数年前まではコンビニでの支払時にポイントカードの提示を求められましたが、近ごろではあまり耳にしなくなったと思いませんか? これは、共通ポイントが、当たり前の人にとっては当たり前の話になっているからと考えることができます。かつてのプラスチック製カードから、スマホアプリが主流になった、共通ポイント。提携するすべての店舗で、ためたり支払いに使ったりできるポイントのことです。
かつてポイントといえば、商品と交換するとか、マイルをためて旅行に行く、といった使い方がメインでした。近ごろではポイントの多くが、お金として決済や運用(投資のようなもの)に使えます。つまり「ポイント=お金」、そのままお金になるのです。ポイントをもらわないのは、例えて言うと、道端に小銭をポロポロ落としているようなもの。しかも、共通ポイントとキャッシュレス決済のポイントを合わせると、年間数万円になる場合も少なくありません。お金持ちでなければ、とても無視できる金額ではありませんよね。
