「マイナンバーカードが保険証として使える」。そんな制度が始まるのを知っていますか? どうすれば利用できて、どんなメリットがあるの? 私たちが損をせず、制度を十二分に生かして働いていくために必要な「仕事とお金と制度」の基本を月ごとに取り上げていく連載「ハタラク×お金カレンダー」。ファイナンシャルプランナーで社会保険労務士の川部紀子さんが解説します。
2021年10月から、マイナンバーカードを健康保険証として利用できる制度が始まりました。病院や薬局の窓口で、健康保険証を提示するのではなく、マイナンバーカードを機械に読み込ませることで受診できるというものです。
これまで、制度開始に先立つプレ運用が行われてきましたが、この10月から、設備導入などの対応を完了した一部の医療機関・薬局で順次利用可能となります。当初は対象の医療機関は少ないですが、政府は23年3月までに、おおむねすべての医療機関・薬局で使えるようになることを目指しているようです。
メリットや手続きを確認し、今後期待できそうな点などを考えていきましょう。

マイナンバーカードだけで、病院に行けるようになる?
「マイナンバーカード保険証」で何が変わる?
健康保険証であれマイナンバーカードであれ、「カードを医療機関などに持参する」ことには変わりありません。荷物が軽くなるわけでもないですし、いくらかメリットがないと興味すら湧きませんよね。まず、どんなメリットがあるかを確認していきましょう。