この連載では毎月初めに、前月の金融マーケットで起きたこととその理由を、分かりやすく解説。2021年10月初旬の日本株は大荒れ模様となり、ニュースでは「岸田ショック」という言葉も出ましたが、その後株価は回復。また、原油やビットコインが大きく値上がりするなど、金融マーケットは大変動と呼べる月でした。その理由は?

【株価】「岸田ショック」といわれるもその後回復

 2021年10月の金融マーケットは、あちらこちらで大騒ぎが起きている状態だった。まずは株価。10月初旬の日経平均株価は急落する日が相次いだ。そのタイミングが自民党総裁選で岸田文雄氏が新総裁に決まり、新首相に選出された直後のことだったため、「岸田ショック」と呼ばれることもあった。世界の投資家から見て、岸田政権の誕生は企業業績などにとってマイナスと判断され、日本株が売られた、という理屈だ。

 一方、米国株の動きを見ると、中国の大手不動産会社「恒大集団」の経営危機問題などの影響(参考記事:9月の相場を復習 株高→株安に 理由は首相交代と中国で9月後半に大きく下落し、10月初旬もまだ不安定な状況が続いていた。米国株の急落があると、海外投資家の影響力が大きい日本株が、日本独自の理由がなくても下落することはよくある。実際、日本株の急落は、自民党総裁選より前の9月下旬には始まっていたのだ。

 実際のところ、10月初旬の日本株急落をどう解釈すべきだろうか。

日本株は10月初旬に大きく下落したが、その後はある程度回復している
日本株は10月初旬に大きく下落したが、その後はある程度回復している