最近、「新型コロナ感染で一時金が出る」保険が話題になりました。実は今、「ミニ保険」とも呼ばれる仕組みを使った、斬新な保険商品が増えています。ミニ保険とは何か、なぜ増えているのか、メリットとデメリットは何か。保険のプロが解説します。

前編・ユニークなミニ保険に注目 コロナ感染で一時金など ←今回はココ
後編・ミニ保険いろいろ…病後加入OKの保険や弁護士費用保険

 新型コロナウイルス「第5波」の真っただ中だった21年8月、ある保険商品の「一部販売休止」が話題になった。第一生命保険が21年4月に販売を始めたばかりの「コロナminiサポほけん」。新型コロナウイルスの陽性と診断されたら、入院がなくても無症状でも、10万円の診断一時金を出すという保険だ。

 「もともと同商品は、世の中の感染者数の増減に応じて、3カ月ごとに支払う保険料が変化する仕組みでした。感染者数が多い時期に加入しようとすれば、リスクの高さを反映して保険料が高くなるわけです。

 しかし、第5波の流行規模は商品設計時の想定を超えており、設定した保険料の上限である『3カ月2270円』でも保険会社の採算が合わないため、一部の販路を除いて販売休止となりました。日本の感染状況は落ち着いてきましたし、今後は保険料の上限を見直すなどして、販売の全面再開を計画していると聞いています」。保険商品に詳しいファイナンシャルプランナーの竹下さくらさんはこう語る。

 販売休止時点で2万件以上の契約実績があり、ニーズの高さは明白。「新型コロナウイルスへの感染で給付金が出るタイプの保険は他社からもいくつか出てきており、最新ニーズにタイムリーに応えた商品といえるでしょう」

新型コロナ感染で10万円が給付される保険が話題に
新型コロナ感染で10万円が給付される保険が話題に

 さて、この保険商品、先ほど「第一生命が販売する」と書いたが、実は第一生命の保険ではない。第一生命は販売代理店になっているだけだ。引受保険会社の名前を見ると、「第一スマート少額短期保険」とある。

 この社名に含まれる「少額短期保険(少短)」という単語が、本記事のキーワードだ。社名にもある通り、「コロナminiサポほけん」は普通の保険ではなく、「少額短期保険」という特殊な枠組みで作られた保険商品なのだ。「新型コロナ感染症向けだけでなく、少額短期保険からは近年、非常にユニークな保険商品が多数生まれています。普通の保険と比べたデメリットもあるのですが、正しく活用すればメリットが大きい、斬新な保障内容のものも多いです」

 最近では「ミニ保険」と呼ばれることも多い、少額短期保険とは何か。なぜそこからユニークな保険が多数生まれているのか、具体的にどんなユニーク保険があるのか。以下で説明していく。