「日経xwoman doors」で、英文記事の読解スキルを向上させるための情報を連載で発信してきた竹末研一先生。この新連載では、語彙力を上げるコツにフォーカスします。時事性を重視して単語をセレクトし、毎月お届けします。第1回は「injection=注射」です。

接頭辞、語根、接尾辞の3つに注目

 こんにちは、英語講師の竹末研一です。これから皆さんの語彙力アップをサポートするための情報を発信していきます。

 単語力を上げる手っ取り早い方法は、その単語の語源に注目すること。

 語源の理解に重要な要素は次の3つ。「接頭辞」「語根」「接尾辞」です。ほとんどの英単語はこの3つのパーツによって構成されています。ベストセラー本もあるので、参考にしてみてください。私のオススメは『英単語の語源図鑑』(かんき出版)です。

 「接頭辞」は、単語の頭に付き、方向や位置関係、強調、指定などを示します。これは10数個覚えておけば、ほぼ完璧です。

 「語根」は主に単語の真ん中に位置し、単語の意味を表すものです。100個ほど覚えるとラクになります。

 「接尾辞」は単語の末尾に付き、品詞を示します。このうち、副詞の語尾「-ly」から覚えましょう。動詞になる接尾辞もあまり多くはないので覚えてしまいましょう。名詞になる接尾辞は「-tion」など、15個程度覚えれば大丈夫。形容詞になる接尾辞も15個ぐらい覚えましょう。

 「接頭辞」「語根」「接尾辞」の知識を増やすと、初めて見る単語でも何となく意味が推測できるようになり、単語の品詞も分かります。まずは、品詞を決定する接尾辞から覚えていくといいですよ。

 接頭辞、語根、接尾辞という言葉を初めて聞いたという人もいるかもしれません。小難しいことは抜きにして、「今覚えておくべき英単語を教えてよ」という人は、記事の小見出しを読むだけでもよいかもしれません。

injection=注射

 本連載の最初に取り上げる単語は「ワクチン接種」の「injection=注射」です。

 「inject」は、接頭辞「in=中に」に「投げる」を示す「ject」を付け「中に投げる=注入」という意味の単語です。これに動作、状態、結果を示す接尾辞「-tion」が付いています。

 「inject」の対義語は「eject」で、「追い出す」という意味。「ex-」「e-」は「外に」という意味の接頭辞です。戦闘機好きな人なら「ejection seat」(射出座席=航空機から非常時に脱出するための装置)をご存じかもしれません。

 では、フィナンシャル・タイムズ紙の記事を読んでいきます。