「1on1ミーティング」で一人ひとりと対話

 テレワークでのコミュニケーション施策として伊藤さんが勧めるのは、「1on1ミーティング」だ。1on1ミーティングとは、マネジメントの管理者であるマネージャーやリーダーとメンバーが1対1で対話を持つ会議のこと。一方的に指示や評価をするような面談ではなく、メンバーが不安や迷いなどの思いを吐き出したり、成長を促したりする場である。緊急度は低いが重要なことも語りやすい。伊藤さんが世代リーダー開発を担当しているZホールディングスでは、8年前から取り入れている。

 マネージャーやリーダーは「『話してよかった』とメンバーに思ってもらえるよう、聞く力や共感力が求められます。さらに大切なのは継続性。定期的に対話を続けることが重要で、頻度は1週間に1回、または2週間に1回がいいでしょう。それ以上間が空くと、仕事の記憶が薄れて前回の話の内容もぼやけてしまいます」

伊藤さんいわく1on1ミーティングは30分ほどが望ましいとのこと
伊藤さんいわく1on1ミーティングは30分ほどが望ましいとのこと

 「僕の肌感ですが、テレワークがうまくいっていない会社はたいていこうしたミーティングを実施していません。その理由を聞くと『忙しくて時間がない』『やっても効果が上がらない』という声があります。

 しかし、1on1ミーティングを活用できれば仕事の流れも良くなっている印象があります。部下のことをより知ることで、向いている業務を増やせたり適材適所な部署にできたりするかもしれません。忙しいという気持ちも分かりますが、このために時間を割くのは、むしろマネジメントをするうえで大事な仕事の一つだと思います」