自分自身をリードする

 仕事をする上で「自分はリーダーとして何をしたいのか」を考えたときにまず意識したいのは、「Lead the self(自分自身をリードする)」という考え方。

 「人々を巻き込むには論理的思考やプレゼンテーションスキルなどよりも、自らをリードする力、つまり『Lead the self』が求められます。自分自身が何かに熱狂している状態じゃないと、周りの人をリードするのは難しいですよね。Lead the selfが、周囲を導くLead the peopleにつながります」

 Lead the selfしていくには、自分がどのような倫理観や価値観を持っているのか、過去を振り返って理解するところから始まる。

現在の延長線上に未来がある。思い描く未来を作るためには今の自分が熱狂していること、大事にしていることを知ることが大切
現在の延長線上に未来がある。思い描く未来を作るためには今の自分が熱狂していること、大事にしていることを知ることが大切

 「現在持っている自分の価値観は、過去からの思考と行動の積み重ねから成り立っています。その延長線上に未来がありますよね。つまり過去を振り返ることで、『どんなときに心が躍ったのか』『つらかったのか』など、自分はどのような感情を持っているのかを整理するのです」