(2)「一行書くだけ日記」を書く

 体のSOSに気づくには、日々の振り返りを習慣化することが大切。振り返り方には2つあり、伊藤さんはコンディションによって使い分けている。

 「精神状態によって、対応を変えています。ポジティブなときは、気持ちを言語化するようにしています。 僕の場合は、今日一日の出来事や思ったことを一行だけ書く『一行書くだけ日記』をノートに書く。そうすることで一日を振り返りながら、コンディションを整えています。

「一行書くだけ日記」をノートに書いて心のコンディションを整える(写真はイメージ)
「一行書くだけ日記」をノートに書いて心のコンディションを整える(写真はイメージ)

 反対に気持ちがネガティブなときは、紙に書き出す必要はありません。書き出すという行為は左脳を使うため、よりメンタルを疲労させてしまうんです。そういうときは、自分を全肯定してもらう環境に身を置きます

 例えば家族や友人など気を許せる人に思いを吐き出したら、とにかく全肯定してもらうようお願いするのも手です。時々、思いを吐き出すと相手に解決策を示されるというケースがありますが、必ず解決策を示してもらう必要はありません。ただただ褒めてもらう環境にしてもらうこと。または、『今日はこれだけ頑張った!』と自分を認めてあげるのもいいでしょう」

 日々を振り返ることのメリットは、「今は調子がいい」や「ちょっと疲れている」など、自分自身のメンタルに気づきやすいこと。もし自分の心が疲れていると気づいたら、「今週末はゆっくり休もう」など、早い段階で対処できるようになる。