Z世代の竹田ダニエルさんは米国にルーツを持ち、フリーランス音楽エージェントの傍ら、「アメリカ事情・カルチャー・アイデンティティー×社会」について執筆しています。今回のテーマは「ボディイメージの変容」。近年、米国を中心にファッションブランドが痩せたモデルばかりを起用したり、「痩せていること=美」としたりする考え方が問題になっています。Z世代に支持されているファッションブランドが「ボディイメージ」とどのように向き合っているのかを事例と共に解説します。

若者世代がなぜ「メンタルヘルス」と向き合うようになったのか

 第1回では「セルフラブとメンタルヘルス」について執筆した。 (参考・音楽から見る 若者のセルフラブとメンタルヘルス事情

 今回のテーマともつながる「若者世代とメンタルヘルスの関係性」をより深く理解するには、まずは1965~80年ごろに生まれたX世代からの変遷を知ることが必要になる。

 一般的にミレニアル世代はダイエットプランやフィットネスジム、セラピーや瞑想(めいそう)アプリなどに出費をいとわず、健康や体重、生活の質などを「お金を払って改善すること」に注目した世代だと考えられている。加えて、X世代とともにITバブルや金融危機などの不況期を経験した世代でもある。

 しかしその後、ミレニアル世代は企業広告を中心に、自己肯定感を高めていこうという「エンパワーメントのムーブメント」を巻き起こしている。つまりミレニアル世代は不安定な雇用情勢や不況に悩まされながらも、生活を豊かにするための活動を世代のカルチャーとして積極的に探究。その結果、資本主義的な価値観をベースにしながらも、メンタルヘルスを優先した「ウェルネス市場」が流行したのだ。