フィジーで英語学校の校長を務める永崎裕麻さん。昨年春から「日本・フィジー・デンマーク」の世界3拠点生活(トリプルライフ)を送る予定でしたが、コロナの影響もあり、現在はフィジーに滞在しています。2017年などで「世界幸福度ランキング1位」になったフィジーから、本当に幸せな生き方とは何かを考えます。

旅に出ると幸せを感じる4つの理由

 新ライフスタイル学、連載2回目は「仕事と旅と幸せ」の関係について考えます。

 ネットワーク環境の整備や新型コロナウイルスの影響により、リモートワークが身近な社会になりました。働く場所の制約から解放された今、旅行先でも働くことができる「ワーケーション」の活用が議論されています。ニューノーマルな働き方は、私たちをより幸せにするのでしょうか。

 ワーケーションの第一歩は旅に出ることから。「旅する人は幸福度が高い」と耳にすることがありますが、本当でしょうか。

 世界一周旅行をした僕なりに旅人がハッピーな理由を考えてみました。現在はコロナの影響で国内外を旅することはかないませんが、そんな状況下だからこそ、旅の魅力や効果を見直してみましょう。

(1)旅とは「不安と安心の交差点」である

 よく、人生は旅に例えられます。

 人生におけるいろんな起伏(アップダウン)を、旅は短い期間で凝縮し、体験させてくれるからです。

 特に日本を飛び出す「海外独り旅」では、それが顕著です。

 初海外であれば、なおさら。海外の空港からホテルに到着し、無事にチェックインできただけでも大きな安堵(あんど)感が得られます。

 旅の間は「不安と安心の交差点」に絶えずいるような感覚が強まるといってもいいでしょう。

世界一周旅行をしているとき、ハンガリーでは反政府デモに巻き込まれた。気づけば、デモ集団の先頭にいて、身の危険を感じた
世界一周旅行をしているとき、ハンガリーでは反政府デモに巻き込まれた。気づけば、デモ集団の先頭にいて、身の危険を感じた

 幸せとは「安心」と「不安」の落差ともいえるでしょう。海外旅行で体験する「コンフォートゾーンからの抜け出し」は不安を高めるため、落差を拡大し、結果として大きな幸福感を生み出すことが多いのです。

 反対に常に「安心」の環境に身を置いていると、慣れが発生するので、幸福感は薄れてしまいます。