初めての舞台でヒロイン役に抜てき、「ああ、気持ちいい!」

―― 俳優を目指す気持ちに、不安や迷いはなかったですか?

吉田 もともと冒険心が強くて、いつもワクワクしていたいタイプなので、意外と思い切れました。とはいえ、初めてオーディションを受けようと思ったときは、1週間、悩みました。「本当にこの道でいいのか。自分に務まるのか」って。

 そのオーディションは、舞台の出演者募集でした。当時、愛読していた情報誌『ぴあ』に、募集広告が載っていたんです。応募はがきを書いたものの、なかなか踏ん切りがつかず、投函しないまま3日たち、1週間たち……。

 やっと決心してはがきを送ったら、すぐに返事がきて。今でも忘れられない、東京・高円寺の駅前の喫茶店で、台本の読み合わせをしました。

 そして決まった初舞台は、通行人Aでもエキストラでも動物でもなく、主役の相手、ヒロイン役。カーテンコールでは、舞台の真ん中に立たせてもらい、「ああ、気持ちいい!」と思ったんです。

 これが初舞台だったので、お芝居が楽しくてしょうがなくなって。「私はもう俳優でやっていく!」と気持ちが固まり、不安を抱く暇もなく、それから俳優業にまい進していきました。

「初舞台がヒロイン役で、演じるシーンがたくさん。緊張もありましたが、心から演技を楽しいと思えるデビューでした」
「初舞台がヒロイン役で、演じるシーンがたくさん。緊張もありましたが、心から演技を楽しいと思えるデビューでした」