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池上彰×増田ユリヤ 現代ニュースのキーワードLIVE

池上彰&増田ユリヤ 失敗続きから聞くプロになれた理由

Terraceで話題!

——後輩や部下とのコミュニケーションに悩むWOMAN読者もいますが、ホンネの意見を聞き出すためにはどうしたらいいですか?

■日経WOMAN読者の「聞く力」アンケート結果(3)
Q. 後輩や部下とのコミュニケーションの悩みは? (複数回答)
【1位】ホンネの意見を聞き出せない…22.8%
【2位】やる気を引き出す接し方が分からない…21.0%
【3位】なかなか打ち解けてくれない…11.4%

増田 何か一緒にやることをつくったらいいかなと思いますね。私が教師時代、「授業では全員にしゃべってもらうわよ」と言っていました。「次に当てるから準備しておいて」と予告して、当てても答えられないなら「じゃあ代わりにここを読んで」と。教師が一方通行で話すのではなく、生徒と一緒に授業をつくりたかったのです。仕事でも何か接点をつくって一緒にやっていくことが第一歩でしょうか。

池上 会社の中だと、直属の上司と部下の縦関係よりも、斜めの関係が大事だと思うんですよね。私は島根県警を担当したとき、NHKの先輩記者が初日だけは案内してくれたけれど、翌日からは何も教えてくれない。後輩に特ダネを取られたら立場がないから。ライバルなんですよ。代わりにいろいろと教えてくれたのが、記者クラブにいた読売新聞や中国新聞の記者たちでした。面白いことに彼らも、自分の会社の新人記者には全然教えてあげない。だから私が教えていた。直接の上下関係って、意外に難しいんですよ。

——日経WOMAN読者は、部下をライバル視するより、信用されたい、本音を聞きたい人のほうが多いと思います。

■日経WOMAN読者の「聞く力」アンケート結果(4)
Q. 後輩や部下とどんな会話ができるようになりたい? (自由回答)
「日ごろの悩み相談や気軽な雑談とかをしたい」
「同世代の人にはかえって話しづらいことなどを聞いてあげられるようになりたい」
「親しまれる、でもナメられない距離でいたい」
「雑談だけでなく、業務改善など仕事について、率直な意見を聞きたい」
※4つの読者アンケートは2022年1月、日経WOMAN公式サイトで実施

池上 ならば、まずは「私もあなたくらいの頃は同じように悩んでいたのよ」などと言うところからですかね。

増田 それは逆効果かもしれませんよ、池上さん。「そんな言葉で私に近づこうとして」と。

池上 そうか、下心が見えてしまうんだ。

増田 「あなたのことを考えてるわよ」アピールが強すぎると、気持ちが引きますよね。人の心理や行動の癖を解説してどう対処すればいいかを説くマニュアル本が、世の中にあふれていますが、その通りにやっていると思うと冷めちゃいますもの。

池上 確かに、マニュアルに沿ってというのは、だめでしょうね。マニュアルで頭でっかちにならないためには、自分で試行錯誤しなきゃいけないし、失敗を積み重ねるしかない

——聞く姿勢で心がけておいたほうがいいことは?

池上 授業で学生の意見を聞くときには、まず「なるほど」と受け入れます。「違うなあ」というときは、「それもいいけれど、こういう考え方もできるんじゃないの」と。時には「バカタレ!」と言いたい気持ちをぐっと我慢しながら。(笑)

増田 以前、予備校の経営者の方から「生徒には感情を入れなくていいから、丁寧に対応するようにと教師に言っている」と聞いて、なるほどと思ったことがあります。先輩が後輩に仕事の手順や戦略の立て方を伝えるときも、感情的に仲良しになる必要はないと思いますよ。それより1つ1つを丁寧にきちっと伝えていく。さらに、池上さんが「まず受け入れる」とおっしゃっていた通り、この先輩は否定せずに聞いてくれると感じさせることも大切だと思います。

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