人と関わるのは面倒くさいこと!

——とはいっても、先輩だって、後輩に話しかけて冷たくされると傷つくんですけど…。あ、笑わないでください。(笑)

増田 いや、それは結構しんどいですよ。だからみんな聞く力だ、話すなんとかだということが気になるわけです。傷つきたくないし傷つけたくないし、みたいなところが強く働いているから、それなりに…みたいな会話とか付き合い方とかになるのかなっていう気がします。面倒くさいもんですよ、人と関わること、人付き合いって。

池上 そうだと思います。

——増田さんからまさかの言葉です。

増田 聞くのも話すのも面倒くさいことですよ。そして私は面倒くさいことが好きなんです。

——なんだか勇気がもらえます。ありがとうございました。

もっと知りたい人におすすめ書籍
【池上さん推薦】
『FACTFULNESS(ファクトフルネス)』
ハンス・ロスリングほか著、上杉周作、関 美和訳/日経BP
日頃、いかに思い込みで物事を判断しているかを冒頭のクイズで実感。データや事実に基づいて、見て聞くスキルが身に付く。

『聞く力 心をひらく35のヒント』
阿川佐和子著/文春新書
政治家からアイドルまで、老若男女問わず本音を引き出す著者による「聞く極意」。「相づちをケチらない」などノウハウ満載。

【増田さん推薦】
『心が揺れがちな時代に「私は私」で生きるには』
高尾美穂著/日経BP
女性の気持ちに寄り添う人気の産婦人科医による「心とからだのお守り本」。心地よいコミュニケーションも教えてくれる。

『ジンメル・つながりの哲学』
菅野 仁著/NHKブックス
社会や人間関係に疎外感を抱いたとき、つながりをどう立て直すか。哲学者で社会学者であるジンメルの思想にヒントを探る。

構成/安原ゆかり 取材・文/中城邦子 写真/窪徳健作(池上さん、増田さん)