服はバリエーションより自分の定番を持つ
——仕事服にもマイルールがありますか?
増田 池上さんは、NHK時代はいつもブルーのシャツでしたよね。しかも、しばしば裾がこぼれ出ていた。いまどきのシャツアウトじゃなく、はみ出ていても気にしていない感じの。
池上 全く無頓着でした。そもそもマスコミの世界に入ったのは、「スーツにネクタイ」が嫌だったからですからね。NHKに入ってからも地方局時代は、ブルーのシャツにジャンパー姿で、急にテレビカメラの前でレポートすることになって、デスクにネクタイを借りたほどです。東京に異動になったら、「スーツにネクタイ着用」と言われ、3本くらいのネクタイを取っかえひっかえにしていました。
増田 私も決まったものを取っかえひっかえ派です。
—— ええっ、すごくオシャレに見えますが!?
増田 自分に合わないことはしないと決めているので、例えば襟元ならシャツカラーかスタンドカラーに、アクセサリーは3つぐらいをローテーションで使っています。洋服や靴も色違いで同じ型のものを買っているんです。体が小さいので、既製品はゆるいものが多くて。若いとゆるっとした着こなしも素敵ですがテレビではきちんと見えたほうがいいので。サイズや形が合うものが見つかると、色違いで買い足します。色が違うと印象がずいぶん変わります。