人に話すこと、支援することで虐待防止

駒崎 羽生さんが今言った、「誰にも話せてなかったけど、勇気を持って話します」というの、重要なポイントだと思います。こうやって世間で虐待事件が注目を浴びると、ますます保育士さんや親は「絶対に子どもを怒鳴ったりたたいたりしてはダメだ」と追い詰められてしまいます。何度も言いますが、虐待が許されるわけではありません。ですが、そこまでに至る気持ちの変化を、できるだけ口に出して誰かと共有して、何かの行動に移すことが、虐待防止につながると思っています。虐待なんて、みんなしたくてしてるわけじゃない。追い詰められてしまう前に、家から一歩外に出た場所でシェアすることは、具体的にできる対策ではないでしょうか。

―― そこで、「VoiceHub(ボイスハブ)」というアンケート企画を始めましたので、ぜひこれを読んでいる皆さんにも参加してもらいたいです。先ほどの私のように、これまで誰にも言えなかった子育て中の困難、虐待とまではいかないけれど、たたいたり怒鳴ったりしてしまったというような経験を、匿名で思い切って打ち明けるというアンケートを実施します。まずは言葉にして打ち明けてみるのも効果があるかなと思いますので、ぜひ書き込んでみてください。

駒崎 僕たちは今、寄付を気軽に行って、生活や育児に困難を抱えるご家庭を支援するというプロジェクトに取り組んでいます。ふるさと納税という仕組みを使って、活動を気軽に寄付で応援することができます。こういった支援の気持ちが、困難を抱えるご家庭に届くことが、虐待防止の一歩になるんじゃないかと思います。

―― 駒崎さん、今日は緊急対談と解決への一歩の提案を、ありがとうございました。

取材・文/日経xwoman客員研究員 羽生祥子

子育てについての本音アンケート
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