30代後半から50代の女性が罹患(りかん)しやすいといわれている乳がん。国は40歳以上の女性に対して2年に一度の乳がん検診を推奨しています。検査をすることで乳がんを早期に見つけられるのはもちろん、乳がんではないことを確かめて安心することもできます。しかし乳がん検診は「痛い」「恥ずかしい」というイメージが強く、受診率は約45%にとどまっています。これらの課題を解決すると注目される新しい検査法を、30代の記者が体験してみました。

テクノロジーの力で変わる「乳がん検診」の姿

 乳がん検診では問診とマンモグラフィーを行うのが一般的ですが、マンモグラフィーは「痛い」「恥ずかしい」という理由で、「できれば受けたくない」という声も多くあります。そんな中、テクノロジーを駆使して、これらの課題を解決する動きがあります。

 現役の医師が開発した「ドゥイブス・サーチ」は、受診者が検査着を着たまま検査台の上でうつぶせになり、くりぬかれた穴の上に乳房を入れて撮影するMRI(磁気共鳴画像診断)という検査方法です。マンモグラフィーのように乳房を圧迫することなく、乳がん検診ができます。

ドゥイブス・サーチの全体像。乳房を置く部分に穴が開いている
ドゥイブス・サーチの全体像。乳房を置く部分に穴が開いている

 全国31カ所の病院に導入されており、すでに7000人以上が受診しています。都内では6カ所で受診することができます。今回は東京・新宿にあるSeeds Clinic新宿三丁目で、30代の記者がドゥイブス・サーチを体験してきました。