2021年度の雇用均等基本調査(厚生労働省)では、課長相当職以上の管理職に占める女性の割合は12.3%にとどまり、女性の管理職登用は課題です。それぞれの組織で女性活躍推進に取り組む男性リーダー3人に集まってもらい、座談会を開催。なぜ女性の管理職はなかなか増えないのか、これまで実施してきた取り組みでの反省点は? など、本音で語ってもらいました。

写真中央:スリーエム ジャパン 常務執行役員 トランスポーテーション&エレクトロニクスビジネス担当 伊藤誠さん
1988年に住友スリーエム(現・スリーエム ジャパン)に入社。工業用テープ、フィルム製品やディスプレー製品に携わる。3M Australia and New Zealandのマネジングディレクター(代表取締役社長)を経て、19年7月から現職。22年からDE&Iコミッティーの「Allyship」の代表も務める。
写真左:NTTコミュニケーションズ ヒューマンリソース部長 奥田智行さん
1995年にNTTに入社し、営業、労務、広報など多岐にわたる業務を経験。99年のNTTコミュニケーションズ発足後は、経営管理や社外出向を経てヒューマンリソース部で採用、人材開発、人事、ダイバーシティを担当。22年6月から現職。
写真右:SCSK 業務役員人事・総務本部長 小林良成さん
1989年に精密機器メーカーに入社し、人事業務を経験。03年に住商エレクトロニクス(現・SCSK)に入社。人事制度設計・導入や合併の事業再編に関わる業務などを担当し、21年4月から現職。
1988年に住友スリーエム(現・スリーエム ジャパン)に入社。工業用テープ、フィルム製品やディスプレー製品に携わる。3M Australia and New Zealandのマネジングディレクター(代表取締役社長)を経て、19年7月から現職。22年からDE&Iコミッティーの「Allyship」の代表も務める。
写真左:NTTコミュニケーションズ ヒューマンリソース部長 奥田智行さん
1995年にNTTに入社し、営業、労務、広報など多岐にわたる業務を経験。99年のNTTコミュニケーションズ発足後は、経営管理や社外出向を経てヒューマンリソース部で採用、人材開発、人事、ダイバーシティを担当。22年6月から現職。
写真右:SCSK 業務役員人事・総務本部長 小林良成さん
1989年に精密機器メーカーに入社し、人事業務を経験。03年に住商エレクトロニクス(現・SCSK)に入社。人事制度設計・導入や合併の事業再編に関わる業務などを担当し、21年4月から現職。
「多様な管理職がいていい」発信に加えて行動でも見せる
編集部(以下、略) 日ごろから多様性推進に取り組む皆さんにお聞きします。ずばり、日本の企業で女性の管理職登用がまだあまり進んでいないのは、どういう理由があると考えますか。
奥田智行さん(以下、奥田) 「管理職はこうあるべき」といった画一的・同質的なリーダー像が、男性にも女性にも根強くあることが理由の1つとしてあると思います。「いろいろなタイプの管理職がいていい」と社内にしっかり伝えていくことが重要だと、日々感じています。
伊藤誠さん(以下、伊藤) 我々男性管理職が「今は長時間働いたから出世するような時代じゃない」と発信し、実際に早く帰宅するなど行動で見せていくことは大切ですが、できていない実態がある。さまざまな働き方をしている管理職のロールモデルがたくさんいれば、女性たちは「男性よりも働かないと管理職になれないなら、ならなくていい」などとは思わないだろうし、男性の中にも多様性が生じることにつながると思います。
