少子高齢化が進む今後は、女性を含む多様な人材に長く活躍してもらうことが大切。では女性が長く働くために、組織に求められる条件とは何でしょうか。日経xwomanでは2022年10~11月に「女性のキャリア(働き方)意識調査」アンケートを実施。3791人の回答結果から、働く女性のキャリア意識を、男性への調査の結果とも比較しながらひもといていきます。
※本連載では、ダイバーシティ(多様性)、エクイティ(公平性)、インクルージョン(包括性)などの施策をまとめて「ダイバーシティ」と表記。組織とは企業や政府、自治体などを指します。
※記事中のグラフは四捨五入の都合上、合計が100%にならない場合があります。
※調査概要は記事1本目「『多様性の推進企業で働きたい』男女とも7割と高い理由」をご参照ください。
働き続けたい年齢は約65歳、男女で大差はなし
「何歳まで働きたいですか?」。こう尋ねられたら、あなたは何と答えるだろうか。日経xwomanが2022年10~11月に働く女性を対象に実施したアンケートで尋ねたところ、回答者3791人の平均は65.0歳だった。
同様の質問を、男性を対象にした別のアンケート(日経ビジネス電子版のメルマガ読者179人)でも投げかけたところ、平均は67.4歳だった。男性のほうが2.4年ほど長いが、大きな差があるとまでは言えない。男女ともに「65歳までは働く」が共通認識になっているようだ。

男女雇用機会均等法が施行されたのが1986年。かつては結婚や出産による退職が当たり前であり、最近でも第1子を妊娠・出産した女性の約3割が退職している(※1)。65歳まで働き続けることの難易度は男性よりも女性のほうが高い。
では、女性が働き続ける上で大切なポイントは何か。アンケートでは、「働く上で重視していること」について、女性3791人に聞いた。
