コロナ禍における健康意識の高まりや、おうち時間が増えたことで再びブームとなっている「発酵食」。さまざまな効能が注目されている米麹の調味料、乳酸菌がとれる副菜、そして砂糖を使わないスイーツまで……発酵食のパワーを生かした新顔のレシピをお届け! 今回は麹のパワーについてお伝えします。
・腸を整える新・発酵食 麹とヨーグルトでドリンクも【1】←今回はココ
・腸を整える新・発酵食 タマネギ麹と発酵あんこの作り方【2】
・腸を整える新・発酵食 ナンプラー麹と発酵トマトレシピ【3】
納豆やヨーグルトなど、日常的に発酵食を取り入れている人も多いだろう。発酵食の中でも、近年あらためて注目されているのが麹だ。
麹とは?
米や麦などの穀物に、カビの一種である麹菌を繁殖させたもの。古くから清酒や味噌、醤油造りに使われてきた。
麹菌の顕微鏡写真

写真提供:北本教授
味噌や醤油、塩麹といった調味料でおなじみだが、「最近は、コンソメ代わりになる“タマネギ麹”も人気」と話すのは、料理研究家の榎本美沙さん。なぜコンソメ代わりになるのか。
麹研究を行ってきた日本薬科大学の北本勝ひこ特任教授は、「麹菌が作った酵素が、たんぱく質を分解してうまみ成分を増やしたり、でんぷんを分解して甘みを引き出すため」と話す。
この利点を生かし、最近は砂糖不使用の“発酵あんこ”といった新発酵食も登場している。次ページでは、麹が持つパワーについて紹介する。