飾らない人柄と明るいキャラクターで、モデル、俳優、司会などマルチに活躍を続けてきた田中律子さん(51歳)。プライベートでは結婚・出産、離婚を経て、45歳で沖縄に移住。現在は東京と沖縄を行き来しながら2拠点生活をしています。離婚や移住など人生の転機を迎えた40代、そして50代になり子どもも巣立って人生の舵(かじ)を自分で切れるようになった今、恋愛・結婚観の変化とは?
(上)田中律子 45歳で沖縄移住、人間関係は亡き父のギフト
(下)田中律子 50代の恋は純粋に「好きな人と一緒」で自由 ←今回はココ
仕事と幼稚園受験の両立、「霜焼け」が心身のSOSを教えてくれた
編集部(以下、略) 30代は仕事と子育ての両立に悩んだ時期もあったそうですね。
田中律子さん(以下、田中) 子育て中は皆さん大変だと思いますが、私自身も娘が小さいときはやはり大変でしたね。娘が1歳半の頃から幼児教室で受験の指導を受けていて、私がちょうど30歳くらいの頃に、娘の幼稚園受験があったんです。仕事をしながら受験に取り組むのは、教室への送り迎えから日常の丁寧な生活、心の持ちようまで日々のサポートが大変で、私自身がすごく疲れていたんですね。ある年の冬、足に霜焼けができたのを見て自覚しました。
―― 体が冷え切っていたということでしょうか。
田中 そう、今まで一度もそんなことなかったのに、「暖かい東京のマンションに住んでいて、霜焼けになるなんて!」とショックで。それで、運動をしたほうがいいと思って、家の近くのヨガ教室に駆け込んでみたんですね。
ヨガの先生の「深呼吸をしましょう」という言葉に合わせて、息を吸おうとするんですけど、深い呼吸がまったくできないし、体もガチガチに硬い。気がつかないうちに心も体も絶不調だったことに、そのときようやく気づいたんです。
―― ヨガで自分と向き合う時間をつくることで、不調に気づけたのですね。
田中 そのときに気づけたことで、私の人生は大きく変わったんです。1年ほどヨガ教室に通うと、次の冬までには体も柔らかくなって、霜焼けにもならなかったし、心も安定しました。その後もヨガを続けていくうちに、こんなにも自分が変わったのだから、そのよさを人にも伝えられたらいいなと思うようになりました。それで、40歳から本格的にヨガの勉強を始めてみたんです。