しっかり向き合えば何歳からでもカラダは変わる。それを体現している方々の秘密に迫る新連載が始まります。カラダや健康に意識が向き始める40代からトレーニングを始める人は結構多いそうですが、中田かんなさんはトレーニングの効果を体感して自らトレーナーの資格を取り、仕事を辞め本業にしました。そんなかんなさんに刺激を受けた母の杏子さんは、80歳からトレーニングを開始。驚くべきリカバリーを果たします。
編集部(以下、略) お母さん、お若いですね。失礼ですが、おいくつですか?
中田杏子さん(以下、杏子) 2023年3月で82歳になります。今はこうして普通に歩いていますが、以前は足や腰に痛みがあって、つえがないと歩けなかったんですよ。
興味本位で始めたトレーニングが高じてボディーメイクコンテスト出場
―― ここまで回復したのはかんなさんによるトレーニングのおかげだとか。かんなさん自身は転職してトレーナーになったそうですね。
中田かんなさん(以下、かんな) 40歳のとき、ずっと続けていたジャズダンスの先生がレッスンをお休みするというので、何か別のことをやってみようと思っていろいろ試したんですが、ヨガだとちょっと物足りない。加圧トレーニングが普通のトレーニングの3倍効果があると聞いて、その「3倍」を体感してみたくて週1回のパーソナルトレーニングを始めたんです。
それまで筋トレをやったことがなかったので3倍かどうかは分からなかったのですが、トレーナーが楽しくセッションをしてくれたので継続できて、1年ほどで体が引き締まってきたのが自分でも分かったんです。41歳のときにボディーメイクのコンテストにもチャレンジしました。
かんな そして、同じ年に初めてフルマラソンにもチャレンジしたんです。ランニングもしたことなかったのですが、いつかは走ってみたいと思っていて。
―― いきなりフルマラソンですか? 完走は?
かんな しました。名古屋ウィメンズマラソンで、完走者はティファニーのペンダントをもらえるのをモチベーションにして。タイムは4時間18分でした。
「なんでこんなにしんどいことをやってるんだろう」と思いながら走っていました。30km過ぎたあたりからつらくて泣けてきて。でもその分沿道の応援に励まされて、ゴールしたときに「お帰りなさい」と言ってもらえたときの感動と達成感はすごかった。41歳はチャレンジの年だったんです。
ボディーメイクのコンテストには3年くらい続けて参加しました。年代別になっているので、同年代でやる気にあふれた仲間たちと出会えて刺激をもらい、楽しかったです。40代からトレーニングを始める人がとても増えていて、大会も40、50代のほうが若い世代より盛り上がっているくらいです。私は独身ですが、「子育ても落ち着いて自分の時間ができたから始めた」という人が多いです。
―― トレーナーを目指そうと思ったきっかけは何ですか?