若手時代から活躍しているリーダーたちは、どのような経験やキャリアを経て、そのポジションを築いたのでしょうか。この連載では、組織やチームをけん引する女性たちに、マネジメント術や情報収集法、今までのキャリアなどを聞き、リーダーとして活躍するためのヒントを紹介します。今回お話を伺ったのは、埼玉県桶川市で1887年から続く老舗和菓子店「五穀祭菓(ごこくさいか)をかの」の6代目女将の榊(さかき)萌美さん(27歳)です。

【上】27歳和菓子店元ギャル女将 1000万円赤字を黒字化 ←今回はココ
【下】元ギャルが老舗和菓子店女将に 従業員と対立乗り越え

最大1000万円あった赤字を2年連続の黒字に転換

 20歳のとき、家業の老舗和菓子店を継承することを決意した榊萌美さん。実家を継ぐことは、小学生のときの夢でした。

 しかし大学生時代の榊さんはギャルファッションに身を包み、私生活が荒れ気味だったこともあり、従業員からあまり歓迎されていなかったといいます。しかも、会社の売り上げは赤字で、いつ潰れてもおかしくない状態でした。そんな中、試行錯誤を重ね、新型コロナウイルス禍にもかかわらず、最大1000万円あった赤字を2020年、2021年と2年連続で黒字転換することに成功しました。

 入社当初は「売り上げを伸ばしたい」という一心で、「1年のうち休みは2日だけ」「毎日1~3時間睡眠で、移動時間に仮眠を取る」というハードな日々を送っていたものの、心身ともに調子を崩してしまったといいます。現在は、適度に自分をいたわることも大切にしているという榊さんのタイムマネジメント術や毎日のルーティーンを聞きました。