万葉集に関連する本を20冊購入
―― 『きらきらし』は、企画から約4カ月で、5つの短編を書き上げたとのこと。初めて1冊の本を執筆してみて、大変だったことや課題はありましたか。
宮田 万葉集の和歌をモチーフにした小説を書くという方向性が決まったら、すぐに万葉集に関連する書籍を20冊ほど購入しました。それらを読み込むのに、1カ月半ほど要しました。でも、その作業は全然苦ではなかったんですよね。
家族には「もうこれ以上、本を増やさないで」と不満そうな顔をされましたが、仕事の資料だから、と大好きな万葉集に関する書籍をたくさん読めたので、素直にワクワクしました。
それより大変だったのは、体調管理でした。夢中になると食事をするのも忘れて集中してしまうんです。だから朝から執筆した日は、何も食べないまま、気が付いたら夜になっていた、なんてことがしばしばありました。だから今、一番大切にしているのは、「体をいたわりながら文章を書くこと」です。
下編では、『きらきらし』に込めた思いや小説家としての目標について聞いていきます。
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取材・文/橋本岬(日経xwoman doors) 写真/洞澤佐智子