夫婦の3組に1組が離婚するといわれる時代。結婚に理由があるのと同様、離婚にもまた理由があります。離婚までの4つの「峠」を経験者に打ち明けてもらいます。同い年なのに考え方がしっかりしていてとても頼りになる夫に引かれ、妊娠をきっかけに結婚を決意した亜希さん。ところがパチンコにはまった夫は借金をするようになります。
23歳で結婚 46歳で離婚 2人の子どもは独立し現在は猫と暮らしている
妊娠し、夢より子どもを大切にしようと結婚を決意
元夫は高校の同級生でしたが、学生時代はなんとなく顔と名前を知っている程度で、私も彼も高校卒業後、東京で働いていました。同じ高校から東京に出て働いている人たちの集まりで初めて話し、やがて時々会う友人になりました。
彼は大手企業で営業の仕事をしていましたが、「東京が合わない」と1年ぐらいで仕事を辞めて地元の東北に帰りました。その後も私が帰省したときは遊ぶように。同い年なのに考え方が大人でしっかりしていて、とても頼りになるところに引かれ、付き合い始めました。その1年後、妊娠をきっかけに結婚を決意しました。
当時私は働きながら夜間の大学で英語を学んでいました。旅行会社で働くのが夢でしたが、大卒で英語力がないとダメだと分かったので、夢に向かって2浪してやっと入れたのです。
私の父に結婚の意思を報告すると、「何のためにお前は大学に入ったんだ!」と叱られ、中絶するように言われました。父に「産ませてほしい」と話をすると、仕事も大学も辞めて地元に戻ることを条件に出されました。
私の夢を知っていた夫は「自分が東京に行く」と言ってくれましたが、私は次第に自分の夢よりも子どもを大事に育てたいと思うようになり、仕事も大学も辞め地元へ帰って子どもを産む選択をしました。
結婚後すぐ1人目が生まれ、その1年後に2人目も出産しました。私の実家も夫の実家も同じ市内だったのでよく行き来しており、皆に助けられながら上の子が5歳になるまでは専業主婦をしていました。
峠1:違和感を抱き始めたとき
自分勝手な夫とルーズな家族
最初に夫に戸惑ったのは結婚直後、夫の友人から結婚祝いをいただくときに私に相談もなく自分の欲しいものを伝えていたことでした。私の友人から結婚祝いの相談をされたときは、必ず夫に相談して決めていたのですが、「自分勝手なのかな?」と若干の違和感を覚えました。
また、家族がルーズなのにもびっくりしました。結納のとき、必要な家族書と親族書を前日までに作成して、当日は出すだけなのが普通なのかと思っていましたが、夫の家に行ったとき目の前で書いていたことにびっくりしました。