タレントや女優として、20年以上、芸能界の第一線で活躍し続けるMEGUMIさん。その傍ら、現在はカフェの経営やドラマのプロデュースなどキャリアの幅を広げています。グラビアアイドルから女優、そして実業家へ。一体どこへ向かおうとしているのか。数々の選択はどのようにして行われてきたのか。これまでの道のりを振り返りつつ、MEGUMIさんの視線の先にあるものを追っていきます。
(1)生き残るには「今変わらないとマズイ」 ←今回はココ
(2)経営を経験して、女優とは別の視点を得た
(3)キャリアアップの鍵は「夢の事業計画書」
グラドルデビューも本当は歌手志望だった
2022年11〜12月に放送されて話題になったドラマ「完全に詰んだイチ子はもうカリスマになるしかないの」(テレビ東京)をご存じでしょうか。不倫報道によって人生が“詰んだ”女子アナが、再起してカリスマを目指すというストーリーで、キャラが濃い人物が続出し、笑えるけれど、グサッと刺さるメッセージがちりばめられ、多くの女性の人気と共感を集めました。
このドラマを企画してプロデュースしたのが、タレント・女優のMEGUMIさん。テレビの連続ドラマを手がけるのは今作が初めてでしたが、実は自主制作したドラマをInstagramやYouTubeで発表し、アパレルメーカー「H&M」のブランディングムービーをプロデュースするほか、「LAYERS(レイヤーズ)」というショートフィルムもプロデュースし、アジア最大級の短編映画祭にノミネートされました。
加えて、16年には石川県・金沢市にパンケーキカフェ「Cafeたもん」をオープンし、経営者としての顔も持ちます。「多才」の一言に尽きますが、これまで何を考え、どんな思いで道を切り開いてきたのでしょうか。紆余曲折(うよきょくせつ)を語ってもらいました。
編集部(以下、略) 2001年、19歳でデビューし、グラビアアイドルとして男性からの人気をほしいままにし、バラエティー番組ではぶっちゃけキャラで女性からも支持されました。でも、もともとは歌手志望だったんですよね。
MEGUMIさん(以下、MEGUMI) そうなんですよ、小さい頃から歌手になりたくて歌のオーディションを立て続けに受けていたんですが、全然受からなかったんです。高校在学中に1年間ニューヨークに音楽留学して、聖歌隊で歌ったこともあったんですが……。
それで、歌以外にグラビアのオーディションも受けるようになって、グラビアアイドルとしてデビューできた、という経緯です。当時はグラビアの勢いがあった時代だったので、月3回は海外に行って撮影していました。
同時に、バラエティー番組に出るようになって、1年後にはドラマにも出演。いきなりハードスケジュールの中に放り込まれましたが、常に事務所の社長に「歌いたい」と言い続けました。そのかいあって、2年後には歌手デビューもできたんです。
―― 歌手デビューは03年の夏で、曲はレゲエ調にアレンジした坂本九さんの「見上げてごらん夜の星を」でした。
MEGUMI その曲がびっくりするほど売れなくて(苦笑)。歌手デビューの夢はかないましたが、売れない、という想定は自分の中になかったので、挫折といえば挫折になりますね。