子役と接するときに入った男役スイッチ
紫吹 私は小さくて、きゃしゃな人や生き物を前にすると、知らず知らずのうちに男役のスイッチが入っちゃうんです。守ってあげなきゃと思ってしまってなんとなく男役感、パパ感が出てしまう。シングルマザーなので強さも出したいとは思っていたのですが、自然とそんな思いになって自分でもびっくりしました。
―― ドラマで印象に残っているシーンはありますか?
紫吹 主人公は夜、働きに出ていて、下の子どもがちょっといじめっぽいことに遭ってしまうんです。お母さんはこんなふうに働いているんだって改めてイメージしてもらうために、家で子どもをお客さまとして接するシーンがあって。水筒をシェーカー代わりにしていちごジュースを作ってあげるんです。そうしたら、子どもが「ママの仕事はこんなにカッコいいんだ」と言ってくれて、私自身ジーンときました。
―― 主人公はダンサーを目指すもけがにより挫折し、バーの世界へ飛び込んだ女性ですが、紫吹さん自身がこれまでに挫折した経験や試練だったことは?
紫吹 ないですね。強いて言えば、宝塚歌劇団に入る前はバレリーナになりたかったのですが、ちょっと背が高過ぎたために(170cm)バレエを断念したことくらい。でもバレエの先生に勧められて宝塚歌劇団を受験して、運良く受かったのでそれはそれでよかったかな、と。
―― 過去に大きなけがを3回ほどしていますが、それは試練ではなかったのですか?