「マンガじゃなくて本を読みなさい!」「ゲームばかりしてたらダメ!」などと子どもに小言を言ってしまっていたら、ちょっと待って。マンガやゲームは今や「勉強の敵」ではありません。子どもの「好き」に火がつき、時に学びを深めるための効果的なサポートツールになることも。これまで多くの小学生、中学生を合格へと導いてきた受験指導専門家の西村創さんが、小中学生にぜひ読んでほしいマンガ、遊んでほしいゲームを紹介します。マンガ&ゲームの魅力と共に、「学びとは何か」についても切り込んでいきます。連載第5回で西村さんがおすすめするのは、「あつ森」の名で親しまれている人気ゲーム「あつまれ どうぶつの森」です。
低年齢の子どもでも遊べる分かりやすさが魅力
「あつまれ どうぶつの森」は2020年に任天堂から発売され、世界累計販売数4159万本を達成した大ヒット商品です。
この「あつまれ どうぶつの森」(以下「あつ森」)を一言で表すと、「自分の好みの空間をつくる箱庭ゲーム」です。既に用意されたストーリーや、敵と戦うといったいわゆる「ゲーム」で想像するような要素はなく、何もないところから自分でどんな暮らしをしたいかを考え、ゲームの舞台である無人島をまるごと思い通りにカスタマイズしていくことを楽しむものです。操作も分かりやすいので、低年齢の子でも十分に楽しむことができます。
さらに「あつ森」の大きな魅力があらゆる意味での「リアルさ」です。設定はもちろん、ビジュアルも細かくつくり込まれています。
「あつ森」を今回受験指導専門家の視点でおすすめするポイントは次の3点。【1】マネー教育ができること【2】理科的知識が頭に入ること【3】ロジカル思考のトレーニングができることです。では、詳しく説明していきましょう。
