小さな子どもを巡る事件や事故が報道されない日はほとんどありません。子どもの周りにはあらゆる危険が潜んでいます。とはいえ、いつも付きっきりで守ってあげることは不可能。では、未就学児の子どもに危険性を認識し、安全を確保する行動を取らせるために親はどんなかかわり方をしていけばよいのでしょうか。(DUAL特選シリーズ/2023年1月24日収録記事)

【年齢別記事 保育園のママ・パパ向け
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大人から見れば危険な行動をしてしまう

 小さい子どもは好奇心が旺盛。興味の赴くままに、大人から見れば危険な行動に出てしまうこともあります。例えば、ベランダの柵をよじ登ろうとしたり、急に道に飛び出そうとしたり、全く知らない人に付いていこうとしたり。

 もちろん身の回りから危険につながる物を排除したり、子どもから目を離さないようにしたりすれば防げることも多くありますが、限界もあります。できるなら、ある程度は危険を認識した行動を促したいという親もいるのではないでしょうか。

気が付くと、子どもが危険な行動をしていることも
気が付くと、子どもが危険な行動をしていることも

 ただ、乳幼児に「危ない!」と言葉で伝えても、なかなか理解しているようには見えません。「乳幼児に『これは、こうなっちゃうかもしれないから危ないんだよ』と伝えても、きちんと理解できるようになるのは5歳くらいからです。なので、それより小さい子どもに説明しても、因果関係を分からせるのは難しい」。そう話すのは茨城キリスト教大学文学部児童教育学科教授の江尻桂子さん。でも、「子どもを事故や事件から遠ざける方法は、きちんと危険性を説明することだけではありません」と続けます。

 では、どのようにして子どもを守っていけばよいのでしょうか。具体的に聞いていきましょう。

この記事で読めること
・「危ない」の意味が十分には理解できない5歳未満の子どもに危険を伝える方法は
・危険な行動を我慢したときに「しっかり〇〇〇」ことが大切
・連れ去り被害を防ぐため、危険の見極め方はどう教えれば