未就学児を抱える親にとって、配偶者の両親、つまり「義父母」はどんな人たちでしょうか。必要なときに子育てのサポートをしてくれるなど、よい関係性を築いている家庭もあるでしょう。一方で、中には義父母との関係にストレスを感じている人もいるかもしれません。その原因が過度に自分たちをコントロールしようとしている義父母の行動にあるとしたら……? 本記事では、義父母がそんな「毒親」だと感じたときに、どう行動すべきかについて考えていきます。
【年齢別記事 保育園のママ・パパ向け】
(1) 親を困らせる、子の強い物欲 解決の鍵は自己肯定感
(2) ○○していい? 何でも許可を求める子に潜むリスク
(3) 「毒義父母」との付き合い方 誤ると子の成長に影響 ←今回はココ
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悪影響は自分だけにとどまらない
「毒親」という言葉をご存じでしょうか。明確な定義はありませんが、過干渉や支配、管理によって子どもに悪影響を与える親のことを指します。これまで4万人以上の親子間トラブルに悩む人たちのカウンセリングをしてきた、おとなの親子関係相談所代表の川島崇照さんは「子どもが大人になってからも、『毒』をもたらし続けることは少なくありません。例えば、子どもの事情を考慮せずに自分の意思に従わせようとしたり、行動を逐一チェックして口を出し、思い通りにいかないと憤慨したり、場合によっては事あるごとに金銭を求めてきたりすることもある」と言います。

自分の親が毒親だと感じた場合は、要求を拒絶したり、距離を置いたりと、強い対応ができるかもしれません。でも、結婚相手の親、つまり義父母が毒親である場合はどうでしょう。支配が実子である配偶者だけでなく、血縁関係のない自分にまで及んできたとしても、自分と配偶者、もしくは義父母と実子(自分の配偶者)の関係性に悪影響を及ぼすことも気になり、なかなかむげにはできないと感じるのではないでしょうか。
特に、未就学児を抱える親だと、義父母と知り合ってからの期間が短いという人が大半。義父母の言動に疑問を抱いたり、嫌な思いをしたりしても、何も言い出せず我慢する人も少なくないそうです。また、子育てをしながら働くうえで何かとサポートを受けるなど、関係性にメリットがあるため自分の感情を押し殺しているケースもあるでしょう。
もちろん、義父母に違和感を抱いても、自身の力で適度にあしらうなど影響を軽減する方策を見いだせているのであれば、それ以上の行動は必要ないといえるかもしれません。ただ、川島さんは「関係維持を優先し、悪影響をもたらす義父母との関係を無理してそのままにしておくと、夫婦関係だけでなく、子どもの成長にも悪影響が及ぶ可能性があります」と話します。
そして、どうしても耐え難い状況が続いているのであれば「自分と、自分の子どもも守るために、勇気を出して義両親との関係にメスを入れる必要があります」とも。それは義父母から受ける「毒」は、自分を通じて子どもにも悪影響を与えてしまうからだそう。
では、義父母が毒親の場合、子どもの成長に、どのような悪影響を及ぼすと考えられるのでしょうか。また、義父母との関係を見直すに当たっての注意点はあるのでしょうか。詳しく聞いていきます。
・まず話し合うべき相手は配偶者。実子が動かなければ根本的な解決はされない
・対面や電話での話し合いは禁物。毒親に思いを伝える際のツールは