夫婦で分け隔てなく子育てをシェアするのが当たり前の時代です。だからこそ戸惑うのが「うちは違う」という家庭。もちろん「家事育児に知らんぷり」はパパ、ママどちらにもある話。でも現在の日本では、従来の文化的・社会的な背景から、そうした「知らんぷり」はまだパパのほうが多いことから、今回はパパにフォーカス。「家事育児を他人ごとと捉え、夫婦で話し合いもできないパパ」をこの記事では「ブラックパパ」と呼びます。こうした困ったブラックパパとどのように向き合い、子育てをシェアしていけばよいか、武蔵野大学非常勤講師で、臨床心理士、公認心理師の本田りえさんに話を聞きました。
【年齢別記事 保育園のママ・パパ向け】
(1) 家事育児知らんぷりのブラックパパ タイプ別対応法 ←今回はココ
(2) 言葉足らずな子 イライラしない、子の思いの聞き出し方
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中には離婚を視野に入れ慎重に対応すべきケースも
「ママは子どもの世話に食事の支度にぐったり……にもかかわらずパパは自室にこもってゲーム三昧」「疲れてるのは夫婦一緒なのに、パパはソファで寝ていて家のことは知らんぷり」……わが家のパパもこのタイプ、もしくはこうした愚痴をママ友から聞いたことがあるという人もいるのではないでしょうか。
「共働き育児で毎日大忙しなのに、大変さを一緒に背負ってくれる人がいないのはつらいですよね。ワンオペの毎日では追い詰められてしまうと思います」と話すのは武蔵野大学非常勤講師で、臨床心理士、公認心理師の本田りえさんです。
「一般的には子どもが生まれ生活スタイルが変わったら、夫婦でたくさん話し合い、考え方を擦り合わせながら、その家庭らしい子育てスタイルをつくり上げていくのが理想です。
ですので、家事分担に消極的なパパに参加してもらうために、まずは名前のない家事も含めた家事育児一覧表をつくり、そこに夫婦それぞれが感じる負担度を書き込んだ上で、お互いに負担感までシェアできるように工夫する方法を勧めています。どちらかの仕事が多忙を極めていて家事育児ができない場合でも、夫婦で話し合い、実家に応援をお願いしたり家事代行などお金を払って外部リソースを使ったりするなど、対策を一緒に考えていけるといいのではないでしょうか。ですが、そもそもこうした話し合いが一切できない筋金入りの『ブラックパパ』が相手では困ってしまいますね」
話し合いすらできないブラックパパを家事育児に巻き込んでいくには、パパのタイプに合わせた対応をとってみるのが有効だそう。一言で「家事育児に無関心で、話し合いができないブラックパパ」と言ってもそのタイプや深刻度はそれぞれで、改善が期待できる人から、場合によっては離婚も視野に入れてかなり慎重に対応すべき人までさまざまだそう。さらに状況を変えるためにはママ自身のマインドチェンジはもちろん、子どもにしわ寄せがいかないための注意が必要だと話す本田さんに、詳しく聞いていきます。
1:○○を低く持つ
2:○○と○○で巻き込む
3:家事育児の○○に上げる
4:○が抱え込まない
5:パパを○○○にするような対応をしない
